南極における2019年コロナウイルス感染症の流行状況

南極における新型コロナウイルス感染症の流行状況、影響 ウィキペディアから

南極における2019年コロナウイルス感染症の流行状況

南極における2019年コロナウイルス感染症の流行状況(なんきょくにおける2019ねんころなういるすかんえんしょうのりゅうこうじょうきょう)では、南極における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行状況・影響について述べる。

概要 疾病, ウイルス株 ...
南極における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行状況
疾病 新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)
ウイルス株 SARSコロナウイルス2 (SARS-CoV-2)
最初の発生 中華人民共和国湖北省武漢市
場所 南極
初発症例 オヒギンズ基地英語版
出現した日付 2020年12月16日[1] -
確定症例数 58人[2][3]
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初めて感染が確認されたオヒギンズ基地

その隔離性から、南極大陸は最も遅くCOVID-19が到達した大陸であり、また、世界で最も遅くパンデミックの影響を受け始めた大陸である[4][5][6]。初感染の確認は2020年12月で、中国で初めての症例が出てから約1年後だった[2]。これ以前にも、南極での人間活動に間接的な影響が出ていた。

背景

2020年1月12日、世界保健機関(WHO)は中国武漢2019年大晦日に報告された急性疾患の原因が新型コロナウイルスだと発表した[7][8]。致死率は2003年SARSより低いが[9][10]、感染力はより強く、多くの死者を出すことに繋がった[9][11]

科学観測への影響

南極観測基地の訪問者は隔離と検査を受けなければならない[4]。オーストリア・ドイツの基地にはマスクがあったが、英米の基地にあったかは不明である[4]英国南極観測局英語版は予防用の尺度を設けた[12]。旅行による感染を防ぐため、局員は南極から避難した[13]

2020年4月14日時点で、基地には基幹要員しかおらず、訪問は制限され、科学観測にも影響が出ていた[14]。同年半ばに予定されていた数回の会議も中止になった[15]

症例

南極におけるCOVID-19の症例数  (
)
     死亡        回復        現存症例
日付
症例数
(前日比)
2020-12-21
36(n.a.)
2020-12-22
36(=)
2020-12-23
58(+22)
2020-12-24
2020-12-25
32(n.a.)
2020-12-28
32(n.a.)
2021-01-01
59(n.a.)
2021-01-04
59(n.a.)
2021-01-08
59(n.a.)
2021-01-11
59(n.a.)
2021-01-15
59(n.a.)
2021-01-18
59(n.a.)
2021-01-22
58(n.a.)
2021-01-25
58(n.a.)
2021-01-29
58(n.a.)

2020年4月南極に向かっていたクルーズ船の客の6割が陽性となり、船はウルグアイで足止めされ、下船は許されなかった[16][17]

同年12月21日、初の公式な感染者が発表された。少なくとも36人(民間人10人とチリの陸海軍兵26人)がオヒギンズ基地英語版での定期作業中にウイルスに感染し、陽性となった[1][18]。感染を広げたのはフランス船フードル号で、ほとんどの患者は目的地のプンタアレナスタルカワノに着いた後に治療を受けた[1][2][19][20]

脚注

関連項目

外部リンク

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