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北海道旅客鉄道が運行している快速列車 ウィキペディアから
ニセコライナーは、北海道旅客鉄道(JR北海道)が蘭越駅・倶知安駅 - 札幌駅間を函館本線を経由して運行する快速列車である。札幌近郊路線図で用いられる記号は■D[1]。
本項では、函館本線小樽経由の優等列車の沿革についても扱うこととし、函館本線を経由して函館駅まで運行する臨時特急「ニセコ」、過去に運行されていた臨時特急「ニセコスキーエクスプレス」、「ヌプリ」「ワッカ」などについても記述する。
出典:[2]
蘭越駅 → 昆布駅 → ニセコ駅 → 比羅夫駅 → 倶知安駅 - 小沢駅 - 銀山駅 - 然別駅 - 仁木駅 - 余市駅 - 蘭島駅 - 塩谷駅 - 小樽駅 - 南小樽駅 - 小樽築港駅 - 朝里駅 - 銭函駅 - ほしみ駅 - 星置駅 - 稲穂駅 - 手稲駅 - 琴似駅 - 桑園駅 - 札幌駅
現在は苗穂運転所に所属するキハ201系気動車が使用されている。下り3925Dは3両編成、上り3954Dは小樽駅まで6両編成、小樽駅から先は3両編成で運転される[注釈 1]。3954Dは倶知安駅到着後にそのまま夜間滞泊した後、翌早朝に3両が蘭越駅まで回送され、折り返し3925Dとして運転される。
2006年まではキハ150形気動車も使用されていた。
1988年12月より、ニセコ駅 - 札幌駅間(一部は新千歳空港駅まで運転)に、スキー客向けの臨時特急「ニセコエクスプレス」が設定され、以後毎年冬に運転されていたが、2017年9月に「ニセコエクスプレス」で使用されていたキハ183系5000番台が廃車となったため、事実上の廃止となった。以前は「ニセコスキーエクスプレス」の名称で、ニセコ駅 - 札幌駅間・ニセコ駅 - 小樽駅間の系統が存続していた。 車両は「ニセコエクスプレス」の愛称を持つキハ183系5000番台が使用されていた。2004年 - 2008年まではニセコ駅 - 札幌駅間で2往復設定されており、このうち1往復は余市駅にも停車していた。2009年からは1往復の設定となったものの、2011年の運転では新たにニセコ駅 - 小樽駅間の1往復が追加された。
2012年から2015年まで設定された。 それぞれ函館駅と札幌駅から、ニセコ方面に向けて運行されていた。2015年度末の北海道新幹線開業を見据えて、道南以北のエリアでも地域と一体となった魅力ある観光地づくりに取り組む一環として運行された[報道 1]。
「ヌプリ」と「ワッカ」はアイヌ語でそれぞれ「山」と「水」を意味する言葉であり、前者は羊蹄山と駒ヶ岳、後者は神仙沼や尻別川などに由来する[3][報道 1]。
2012年(平成24年)に函館駅 - 長万部駅 - ニセコ駅 - 小樽駅 - 札幌駅間を結ぶ特急「ヌプリ」として運転を開始し、同年8月6日 - 8月31日にかけて1日1往復が運転された。運行時刻は上りが札幌駅発8:04・函館駅着14:00、下りが函館駅発11:43・札幌駅着18:29であった。
2013年(平成25年)は「ヌプリ」の運行区間を函館駅 - 長万部駅 - ニセコ駅 - 小樽駅間に縮小し、長万部駅 - ニセコ駅 - 小樽駅 - 札幌駅間に特急「ワッカ」を新設。8月10日 - 8月25日にかけて、それぞれを1日1往復ずつ運行する。なお、停車駅は2012年度と同じである。また2013年7月6日に発生した「北斗」14号の車両火災の影響で減便した「北斗」をカバーするため、「ワッカ」に連絡する「ワッカ函館アクセスバス」を函館駅 - 長万部駅間で運行することとなった[報道 2]。
2014年(平成26年)は、運行区間を函館駅 - 長万部駅 - ニセコ駅 - 小樽駅 - 札幌駅間に拡大し、函館行きを「ヌプリ」、札幌行を「ワッカ」として運転。8月19日 - 31日の毎日と9月5日 - 15日の金 - 日曜・祝日に1日1本運行した。なお、停車駅については、前年度の停車駅に加えて、昆布駅・小樽築港駅が追加されている[報道 3]。
2015年(平成27年)は、2月5日 - 11日の毎日に運行されたほか[報道 1]、8月18日 - 31日の毎日で1日1往復運行された[報道 4]。前年と異なり、9月の土・日・祝日には「ヌプリ」「ワッカ」に代わって「ニセコ号」が運行される予定となり、運行区間は長万部駅 - ニセコ駅 - 小樽駅 - 札幌駅間。また、停車駅については、2015年2月運転分は蘭越駅が追加、2015年8月運転分は手稲駅が追加され、蘭越駅は通過となった[報道 5]。
車両は函館運輸所および苗穂運転所に所属するキハ183系気動車(JR北海道色)の4両編成(1号車 - 3号車が指定席、4号車が自由席)が使用されているが、2013年は「北斗」車両火災の影響で、「ヌプリ」の使用車両がキハ183系5000番台(ニセコエクスプレス車両)に変更となる[報道 6]。
2015年以降、基本的に夏〜秋にかけて臨時特急列車として、長万部駅 - 札幌駅間は倶知安駅(いわゆる『山線』)経由で運行する。停車駅によっては特産品の販売が行われることもあるなど、観光列車的な側面を持っている。
2015年(平成27年)、9月5日から11月3日にかけての土・日・祝日に、長万部駅 - 札幌駅間で初めて運行された[報道 4]。車両はキハ183系5000番台「ニセコエクスプレス」3両編成(1号車・2号車は指定席、3号車は自由席)を使用。
2016年(平成28年)は、北海道新幹線開業記念として函館駅に初めて乗り入れ、8月29日から9月7日にかけて函館駅 - 札幌駅間で運行された。但し、8月31日から9月3日にかけては平成28年台風第10号の影響により全区間運休となり、9月4日から運転再開されるも最終日の7日まで「ニセコエクスプレス」車両の冷房機器の故障により、『オホーツク』で運用されていたキハ183系3両編成が代走した。
2017年(平成29年)は、冬季である1月18日から1月31日の期間でも運行。停車駅と運用時刻は2016年と同一。車両は「ニセコエクスプレス」車両であるキハ183系5000番台で運転。
2018年(平成30年)は、9月1日 - 4日、6日、7日、9日 - 11日にかけて運行。なお、2017年9月に「ニセコエクスプレス」車両が廃車されたため、車両はキハ183系3両編成に変更された。停車駅と運用時刻は変わらず。
2019年(令和元年)は、前年と同じくキハ183系3両編成での運行であったが、停車駅と運用時刻は変更され、札幌発の函館駅到着時刻が25分遅くなった[4]。
2020年(令和2年)は9月5日 - 7日、10日 - 14日の計8日間で運行。2019年と同様のダイヤ・停車駅で、キハ183系3両編成で運行された[報道 7]。
2021年(令和3年)は、新たに「ノースレインボーエクスプレス」車両(指定席3両、自由席2両の5両編成)を使用して9月4日から23日(途中運休日あり)まで、2019年とほぼ同一ダイヤにて運行された[5]。
2022年(令和4年)は、前年と同じく「ノースレインボーエクスプレス」車両(指定席3両、自由席2両の5両編成)を使用して9月3日から25日の16日間で運行された[報道 8]。停車駅は2021年と同一だが、時刻は札幌発の函館駅到着時刻が大きく繰り上がった。
2023年(令和5年)は、運用終了した「ノースレインボーエクスプレス」車両に代わり、キハ261系5000番台「はまなす」編成(フリースペース1両、指定席4両の5両編成)を使用し、9月2 - 4日、7 - 11日、14 - 18日、22 - 24日の計16日間運行[報道 9]。停車駅・運用時刻は2022年とほぼ同一だが、自由席がなくなり全車指定席となっている。
また、運用終了したキハ183系のさよなら運転を同年3月26日に実施、函館駅 - 札幌駅間(藤城支線・小樽経由)をキハ183系5両編成を使用して臨時列車「キハ183系ニセコ号」として1本運行された[報道 10]。途中停車駅はニセコ駅、小樽駅で、ヘッドマークは「ニセコ」のデザインのものが使用された。なお、前日は函館駅 - 札幌駅間を臨時列車「キハ183系北斗号」が千歳線、室蘭本線経由で上り1本運行された[報道 10]。
1970年代には札幌駅 - 旭川駅間の急行「かむい」の大半とノンストップ急行「さちかぜ」、札幌駅 - 名寄駅間の急行「なよろ」の一部、札幌駅 - 稚内駅(天北線経由)の急行「天北」は、小樽駅 - 札幌駅間を普通あるいは快速列車として乗り入れ運転されていた。快速の停車駅は、南小樽駅、銭函駅、手稲駅、琴似駅である。また、特別快速も設定されており、南小樽駅、手稲駅、琴似駅のみに停車した。なお、それらの快速列車・特別快速列車は1978年10月2日のダイヤ改正で全て各駅停車に変更された。
函館本線は本線という格付けを有し、青函連絡船を介して本州との玄関口であった函館市から、北海道開発の歴史の中で歴史が古く日本銀行の支店や小樽商科大学が置かれた小樽市、北海道庁所在地である札幌市とを直接結び、さらに北海道各地へ直通する運行体系が取られていた。そのため、本節では主に函館本線の長万部駅 - 小樽駅間(通称「山線」)を経由・発着あるいは函館本線内で完結する列車についての沿革について記述する。
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