利用者:Omotecho/sandbox/ハリーリ日本美術コレクション
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ハリーリ日本美術コレクション(ハリーリにほんびじゅつコレクション)は、日本の明治時代(1868年–1912年)の装飾美術の個人コレクションである。蒐集家は英国籍のイラン人学者で慈善家のナセル・D・ハリーリ(Nasser_Khalili)という[1]。収集品は合計1400点超[2]、その量と質において日本の皇室コレクションと肩を並べる[3]。ハリーリは全8コレクションをが蒐集した。日本関連の作品コレクションは当コレクション以下全3種で、ハリーリ着物コレクション(Khalili_Collection_of_Kimono)、世界の七宝細工コレクションで構成される[4][5]。
このコレクションは19世紀末のロンドン万国博覧会出品作など、装飾美術のうち技術面と芸術性を極めた作品を集中的に収蔵しており、金属細工から七宝、陶器、漆器などにわたる[6]。また蒐集家ハリーリは同時期のヨーロッパの作品と比較すると、日本の作品は技術的に優位でありながら解説が少ない点に気づき、「たとえばファベルジェの贋作作りを比較的容易そうだと述べることはできようが、日本の職人の仕事を複製するなどほぼ不可能に近い[7]」と述べて解説書を出している。
コレクションは常設展示せず文化施設に貸与し、1994年以降多くの展覧会に出品された。大英博物館、イスラエル美術館、ゴッホ美術館、ポートランド美術館、モスクワクレムリン美術館など、世界中の美術館で当コレクションを借り入れて特別展を催している[2][7]。ハリーリが設立した「きぼう財団」は、これら収蔵品を含む明治時代の美術と工芸の研究を促進する目的で設立され、「希望」と命名された。歴史的背景の研究奨励金を支給している[7]。