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『別れる理由』(わかれるりゆう)は、小島信夫の長篇小説。1968年〜81年にわたり文芸誌「群像」に長期連載され、翌1982年、講談社より全3巻の単行本として出版された。
1968年10月から「町」という題の連載が始まるが、その第10回が「別れる理由」と題され、1973年から「町」がなくなり、「別れる理由」として以後12年間にわたって連載される。内容は基本的に小島自身の生活記録だが、そこに夢などさまざまな要素が入り込む。「町」の第一回から第九回までは短編集『ハッピネス』に入っている。語り手で主人公は前田永造となっている。のち文壇のパーティに出て、柄谷行人などが実名で登場したりして、話題になった。
その型破りな内容から毀誉褒貶が激しい。友人であった矢内原伊作や宇佐見英治から批判を受けたり、日本芸術院賞受賞パーティーにて、当時・自民党政調文教部会長だった森喜朗が「(『別れる理由』を)ぼくは認めないよ」と、小島本人に直接述べたことを小島自身が証言している[1]。
評論家坪内祐三による作品論『「別れる理由」が気になって』(講談社)がある。
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