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冕冠 (中国)
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冕冠(べんかん、拼音: miǎnguān)は中国の皇帝から高級官吏までが主に祭祀の際にかぶった冠。通常は袞服(袞衣)とともに着用し、冠と衣服を併せて袞冕(こんべん)、冕服(べんぷく)ともいった。
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中国では、冕冠は周で用いられていたが、秦の始皇帝はこれを廃止し(絵ではしばしば冕冠をかぶるが、後世の憶測である)、前漢でも使用されなかった。後漢の第2代明帝が永平2年(59年)に文献に基づき再興して以降、各王朝が祭祀および重要な儀礼に使用した。ただし根拠になる文献の記載および、その古注には相互矛盾があり、各王朝でたびたび改正がおこなわれた。
中国の冕冠は、古代から明代まで基本的な形状はほとんど変わらない。その形状は、冠の上に延(冕板)と呼ばれる長方形の木板を乗せ、冕板前後の端には旒(りゅう)と呼ばれる玉飾りを垂らした。旒の数は身分により異なった。冠側面から玉笄と呼ばれる簪を指し、底部には纓と呼ばれる組紐がつく。また冕板の中央には天河帯と呼ばれる細い帯がついた。冕冠は日本、朝鮮、ベトナムでも用いられた。