六分儀
2つの視認可能な物体間の角距離を測定するために用いられる道具 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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この項目では、航海用の六分儀について説明しています。天体観測用の六分儀については「六分儀 (天体観測)」をご覧ください。 |
六分儀(ろくぶんぎ、英語: sextant)は、2つの視認可能な物体間の角距離[1]を測定するために用いられる道具であり、反射計器(英語版)の一種である。
六分儀の主な用途は、天測航法のために天体と地平線との間の角度を測定することである。この角度(高度)の推定は、sighting object(対象に照準を合わせること)、shooting object、taking a sight(照準の捕捉)と呼ばれる。角度と測定した時刻から、海図上の位置線(英語版)を計算できる。例えば、緯度を推定するには、南中時の太陽や北極星(北半球の場合)の高度を測る。高さがわかっている物標[2]の見た目の角度を計測することでその物標までの距離を測ることができ、六分儀を水平に保持することで対象の2点間の角度を計測でき、ここから海図上の位置を推定(英語版)することができる[3]。また、月と天体 (例えば恒星や惑星) との間の角距離(月距(英語版))を測定することでグリニッジ標準時による時刻を計測でき、これにより経度が決定できる。
なお、「六分儀」という名前の由来は、六分儀の枠が1⁄6(60度)の扇形であることから。(詳細は#構成)