仙狐(せんこ)は、中国につたわる妖怪・伝承である。狐仙(こせん)[1]とも。狐が修行などを積んで神通力を獲得したものであると言われる。

狐が仙術を修めているという描写は古くから見られ、『広異記』には孫甑生という道士が狐から術を授かったという話の中で、洞窟で狐たちが書物を読んだり、老狐から教えを受けて術を学習している様子が登場していたり[2]、長孫甲という仏法を尊崇する者の家に仙術を得てから三万歳以上を経ていると自称する狐剛子(こごうし)と名乗る狐が文殊菩薩に化けて登場していたりする[3]志怪小説にも、直接に仙術について経典の名を挙げて術を使っている狐などが見られる。

狐修仙

の時代の小説子不語』(巻1「狐生員勧人修仙」)では、狐たちが狐仙としてみとめられるために試験を行っているという話が描かれている。同書では、東嶽大帝(とうがくたいてい)の娘である泰山娘娘の試験を受け、合格できなかった狐が野狐であるとされている。試験に合格をした狐の生員(せいいん)たちは四海九州(世界各地)の鳥類の言語・人類の言語[4]を学習し、仙術を習得してゆくという[5]

脚注

関連項目

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