中世 (小説)
ウィキペディア フリーな encyclopedia
『中世』(ちゅうせい)は、三島由紀夫の短編小説。陣中に25歳で夭折した足利義尚を悼む父・足利義政の癒えない悲しみと、2人に寵愛された美少人・菊若を介した義尚の招魂を絢爛な文体で描いた室町時代の物語。衆道的モチーフなどに、三島美学の萌芽が垣間見られる作品である[1]。
概要 中世, 作者 ...
中世 | |
---|---|
作者 | 三島由紀夫 |
国 |
![]() |
言語 | 日本語 |
ジャンル | 短編小説 |
発表形態 | 雑誌掲載 |
初出情報 | |
初出 |
第1回・第2回途中-『文藝世紀』1945年2月号 第2回続き・第3回-『文藝世紀』1945年3月号(発行直前に東京大空襲で焼失) 第4回-『文藝世紀』1946年1月号 全篇掲載-『人間』1946年12月号 |
刊本情報 | |
収録 | 『岬にての物語』 |
出版元 | 桜井書店 |
出版年月日 | 1947年11月20日 |
装幀 | 古沢岩美 |
![]() ![]() | |
テンプレートを表示 |
閉じる
戦争中、中島飛行機小泉製作所に勤労動員されていた当時20歳の三島が、赤紙による中断覚悟で遺作として執筆していた小説で[2]、雑誌に初出掲載されたものを読んだ川端康成が賞讃の声を漏らしていたことから、それを頼みの綱に、戦後三島が川端宅へ初訪問するきっかけとなった作品でもある[2]。