リピドA(リピド・エー、Lipid A)は、グラム陰性細菌の毒性の原因である内毒素(エンドトキシン)の構成成分である。リポ多糖(LPS, エンドトキシン)の3つの領域のうち一番奥の部分であり、その疎水性によってLPSを外膜に繋ぎ止めている[2]。リピドA自体は毒性を示すが、ヒトの免疫システムによるリピドAの感知は、グラム陰性菌の感染に対する免疫応答の開始に重要な役割を果たしている[3]。LIPID MAPSによる分類で糖脂質(Saccharolipids)に分類されている。
大腸菌E. Coli のリピドAの構造[1]