マンニトール
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マンニトール (mannitol) は糖アルコールの一種である。 ヘキソースに分類され、マンノースの還元体に相当し、ソルビトールの異性体である。マンニット (mannite) とも呼ばれる[1]。光学活性物質であり、天然に多く存在するエナンチオマーは D-マンニトールで、 甘みがある。 D-マンニトールは水に溶けやすく、アルコールに極めて溶けにくく、有機溶媒のほとんどに溶けない。グルコースの触媒還元により商業的に製造されている。マンニトールはオリーブ、テンサイ、セロリ、木の分泌物など、さまざまな食べ物に少量存在する。 [2]
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概要 IUPAC命名法による物質名, 臨床データ ...
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IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
販売名 | Osmitrol |
Drugs.com | monograph |
胎児危険度分類 |
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投与経路 |
Intravenous Oral |
薬物動態データ | |
生物学的利用能 | ~7% |
代謝 | Hepatic, negligible. |
半減期 | 100 minutes |
排泄 | Renal: 90% |
識別 | |
CAS番号 |
69-65-8 ![]() |
ATCコード | A06AD16 (WHO) B05BC01 (WHO) B05CX04 (WHO) R05CB16 (WHO) |
PubChem | CID: 6251 |
DrugBank |
DB00742 ![]() |
ChemSpider |
6015 ![]() |
UNII |
3OWL53L36A ![]() |
KEGG |
D00062 ![]() |
ChEBI |
CHEBI:16899 ![]() |
ChEMBL |
CHEMBL689 ![]() |
化学的データ | |
化学式 | C6H14O6 |
分子量 | 182.172 |
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D-マンニトール | |
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一般情報 | |
IUPAC名 | (2R,3R,4R,5R)-ヘキサン-1,2,3,4,5,6-ヘキサオール |
別名 | マンニット |
分子式 | C6H14O6 |
分子量 | 182.17 |
形状 | 無色 斜方晶 from エタノール |
CAS登録番号 | [69-65-8](D体) [643-01-6](L体) [133-43-7](ラセミ体) |
性質 | |
融点 | 166-168 °C(斜方晶 from エタノール) |
沸点 | 290-295 °C/3.5 mmHg |
比旋光度 [α]D | +23.3 ~ +24.3 (20 ℃) |
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ヨーロッパから中近東にかけて自生するモクセイ科のマンナトネリコ(Manna Ash、Fraxinus ornus)の甘い樹液から発見・命名された。マンナトネリコの名はマナにちなむ。
浸透圧調製剤・利尿剤であり、弱い腎臓血管拡張剤でもある。
水溶液中ではプロトンを放出する性質を持つため、水溶液は酸性になる。このため、炭酸ナトリウムなど pH 調整剤を併用することが珍しくない。