マルチビーム音響測深
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マルチビーム音響測深 (マルチビームおんきょうそくしん、英語: Multibeam echo sounding) またはマルチビーム深浅測量は、扇状の音波で3次元的に海底や湖底を音響測深する技術。扇状に発振した音波を使用するスワス(swathまたはswathe、帯の意)測深のひとつであり、[1]、この機能を持つアクティブ・ソナーをマルチビーム音響測深機(MBES)と称する[2][3]。
一本の音波ビームのみを使用する古典的な音響測深機(シングルビーム音響測深機)と比較して、多数の音波を面的に発振して一度で広範囲をより正確に計測することが可能であり[4]、高精度な深浅計測を行う手法として最も普及している[5]。計測手法としてはミルズクロス法を使用するものが大多数を占めているが、後に、インターフェロメトリ法(干渉法)を併用して精度の向上を図った機種も登場している[3]。ただしインターフェロメトリ法にはデメリットもあることから、現在では、スワス測深のうちミルズクロス(クロスファンビーム)方式を用いるものをマルチビーム測深、インターフェロメトリ方式を用いるものをインターフェロメトリ測深として区別し、併用するようになっている[6]。