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帝政ローマ末期のラテン語著作家 ウィキペディアから
アンブロシウス・テオドシウス・マクロビウス(羅: Ambrosius Theodosius Macrobius fl.400年ごろ[1])は、帝政ローマ末期のラテン語著作家[2]。現存する著作に『スキピオの夢注解』『サトゥルナリア』がある。
生没年不詳[1]。おそらくアフリカ属州出身[2]。おそらく新プラトン主義者の非キリスト教徒(異教徒)[2]。友人には異教徒のシュンマクスから、キリスト教徒のアルビヌスまでいた[3]。430年、当時の高官はキリスト教徒ばかりだった中で[4]、イタリアの近衛軍司令官を務めた[2]。息子のために『スキピオの夢注解』と『サトゥルナリア』を書いた[2]。
『スキピオの夢注解』(羅: Commentarii in Somnium Scipionis)は、前1世紀のキケロ『国家について』の挿話「スキピオの夢」に対する注釈書である。中近世ラテン世界において盛んに受容された。
注釈の文量は本文の約16倍に及ぶ[4]。注釈の中では、新プラトン主義者・新ピタゴラス主義者の著作を引用しつつ[4]、天球説、地球5地帯説、霊魂論、夢理論などを掘り下げている。また、キケロによる哲学と政治の統合を発展させ、「政治的美徳」の概念を提示している[5]。
『サトゥルナリア』(羅: Saturnalia)は、サトゥルナリア祭の日に、マクロビウスと友人たちが行った、雑多な分野の対話をまとめた書物である。
『ギリシア語とラテン語の差違と類似について[2]』(羅: De differentiis et societatibus graeci latinique verbi)は、9世紀のヨハネス・スコトゥス・エリウゲナのものと思われる要約のみが現存する[6]。
エポニムに、月のクレーター「Macrobius」、南極の入江「Macrobius Cove」がある。
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