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道教関連の儀式や占いで使う道具 ウィキペディアから
ポエとは、道教やそれに関連する民間信仰において、おみくじや占い、神託を得るなどのために、落とすように投げて使う道具である[1]。漢字では筊[2]、珓[2]、筶[1](日本語では『こう』と読む)という文字があてられる。ほかには杯珓(はいこう)とも表記され[3]、日本の関帝廟サイトでは神筈(しんばえ)という表記も見られる[4]。台湾や中国南部でよく行われるとされるが[5]、窪徳忠はおそらく中国全土で行われていると考えているし、東南アジアの一部でも見られる[1]。日本でも、例えば横浜中華街にある横浜関帝廟や横浜媽祖廟で行なわれている[6]。
ポエは三日月形に象られ、投げた時に表か裏が出るような造形となっている。表裏の片面は平たく、もう一方の面は丸みを帯びる。平らな面は陽、丸まった凸面は陰を表わす[1]。材質について、台湾では木もしくは竹の根が用いられるが、泉州では竹の幹を使って作られているものが確認されている[1]。唐代にはこの風習はあったようで、当時はハマグリの殻を使っていたそうである[7]。
ポエは必ず2つ1組で投げて使用し、出目の組み合わせにより神意(場合によっては鬼や死者の意思[5])を占う[1]。ポエを投げることを擲筶(てきこう)という[3]。まず供物や線香を供える。その後で、神仙その他の意図を伺いたい相手に向かってその内容を唱えてからおもむろにポエを投げる[8]。唱える内容については後述するように願い事でもよいし、質問でもよいが、得られる回答はYES/NO、OK/NGといった2択なため、それに則った内容とする。投げ方は、2つそろえてやや前方あるいは右斜め前方へ放るように落とす要領で行う。地面に落ちたあと、どのような出目が出たかを見る。2つとも同じ面が上を向いたら回答はNOでありNG、互い違いに上を向いたらYESでありOKとなる。この時、上を向いたのが平らな面2つ揃いであれば笑い(冷笑)を表し、丸まった面2つ揃いであれば回答者の怒りを表す。丸まった面と平らな面がそれぞれ出た場合のことを聖筶(シンポエ)といい、願いであればかなうであろうし、質問の答えであればYESということになる。NGであった場合でも諦めたらそこで試行終了となってしまうので、微妙に願いや質問を変えて再チャレンジしてもよい。どうしてもNGが続く場合は日を改めてまたやればよい。
これら出目の組み合わせと確率は以下の通り。上述のように陽は平らな面、陰は丸まった面である。
A\B | 陽面 | 陰面 |
---|---|---|
陽面 | 笑 | 聖筶 |
陰面 | 聖筶 | 怒 |
このように、儀式としてはきわめて手軽なため一般人にも広く通用しているものの、得られる回答は仕組み上単純な 2択に限られるため、具体的な指示を得たり、複雑な伝達には向かないという側面があり、そういう場合にはタンキーなどに頼る必要がでてくる[3]。
どういった場合に使うか、その具体例を以下に挙げる。何らかの神仙その他と関わる際には、ことあるごとに使用される。
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