ペロケトゥス科 (ペロケトゥスか、学名 :Familia Pelocetidae )は、約1597万年前から約724.6万年前にかけて[1] (新生代 新第三紀 中新世 の中葉から後期半ばにかえて)の大西洋 ・太平洋 ・南極海 (寒冷化以前の南極海)に棲息していた化石クジラ類 (cf. ) の1タクソン(分類群) 。鯨偶蹄目 ヒゲクジラ亜目 ナガスクジラ上科 に分類される1科 である。
Parietobalaena yamaokai (ヤマオカクジラ )の母子の生態復元想像図 (英語版 ) (2017年作)
化石 は、当時の大西洋区域(ヨーロッパ 〈ドイツ 、オランダ 、ベルギー 、フランス 〉、アメリカ合衆国東海岸 〈メリーランド州 、バージニア州 、フロリダ州 〉)、当時の太平洋区域(アメリカ合衆国西海岸 〈オレゴン州 、カリフォルニア州 〉、メキシコ 、ペルー 、日本 )、当時の南極海区域(ニュージーランド 南島 、オーストラリア 南部)から発見されている。
学名
学名の言語的由来については情報を確認できない。ただ、cetus は「クジラ 」を意味しており、古典ラテン語 で「大型の海洋動物(クジラ、サメ など)」を意味する "cē tus (日本語音写 例 : ケートゥス)" から来ている。
和名
"cetus" (科 名としては -cet(us)-idae)の読みについて日本語 は表記揺れ ・言葉の揺らぎが大きく、また、研究者によっても異なる場合があるため、一つに絞ることができない。古典ラテン語発音準拠であれば「ケトゥス 」であるが、古典ラテン語発音準拠形の日本語 転訛 形「ケトス [注 1] 」、ラテン語発音と英語 発音のちゃんぽん形「ケタス 」、そして、英語発音準拠の「セタス 」がある。したがって、これらの揺らぎを反映する形で、本科の和名 には右最上段に示した4種類がある。
下位分類
産出年代:15.97 - 7.246 Ma(約1597万年前 - 約724.6万年前)[1] 。
産出年代:15.97 - 11.608 Ma(約1597万年前 - 約1160.8万年前)。
化石産出地:アメリカ合衆国西海岸 (オレゴン州 、カリフォルニア州 )。
Genus Halicetus Kellogg, 1969 | ハリケトゥス 属
Halicetus ignotus Kellogg, 1969 | ハリケトゥス・イグノトゥス
産出年代:13.65 - 11.608 Ma(約1365万年前 - 約1160.8万年前)。
化石産出地:アメリカ合衆国東海岸 (メリーランド州 、バージニア州 )。
産出年代:15.97 - 7.246 Ma(約1597万年前 - 約724.6万年前)。
化石産出地:アメリカ合衆国東海岸(メリーランド州、バージニア州、フロリダ州 )、オランダ 、ベルギー 、アメリカ合衆国西海岸(カリフォルニア州)、メキシコ 、日本 、ニュージーランド (南島 )、オーストラリア (南部)。
Parietobalaena affinis Van Beneden et Gervais , 1868 | パリエトバラエナ・アッフィニス
Parietobalaena campiniana Bisconti et al. , 2013 | パリエトバラエナ・カンピニアナ
Parietobalaena laxata Van Beneden, 1880 | パリエトバラエナ・ラクサタ
Parietobalaena palmeri Kellogg, 1924 | パリエトバラエナ・パルメリ
(?)Parietobalaena securis Kellogg, 1931 | パリエトバラエナ・セクリス
Parietobalaena yamaokai Otsuka et Ota, 2008 | パリエトバラエナ・ヤマオカイ、ヤマオカクジラ[11] [12] (山岡クジラ[13] )
Genus Pelocetus Kellogg, 1965 | ペロケトゥス 属
産出年代:15.97 - 11.608 Ma(約1597万年前 - 約1160.8万年前)。
化石産出地:アメリカ合衆国東海岸(メリーランド州、バージニア州)、フランス 、ペルー 、日本。
Pelocetus calvertensis Kellogg, 1965 | ペロケトゥス・カルヴェルテンシス
Pelocetus mirabilis Ginsburg et Janvier, 1971 | ペロケトゥス・ミラビリス
M. E. STEEMAN (Mette Elstrup Steeman)(メッテ・エルストルップ・ステーマン)
デンマーク人 。古生物学者。ユトランド博物館群 (Museum Sønderjylland ) の南ユトランド博物館 (Museum of Southern Jutland) 古生物学部に所属[16] 。
出典
Fossilworks , 科のページには "Age range: 20.43 to 13.65 Ma" とあるが、個々の属での記述と食い違うため、この数値は採用しない。2021年5月24日閲覧時。“比和町地学分館オープン! ”. IKI STYLE . 有限会社 IKIコーポレーション (2012年7月21日). 2021年5月24日 閲覧。 清水則雄(広島大学総合博物館 学芸職員) (2008年). “県北の化石産地を巡る ”. 東広島市自然研究会. 2021年5月24日 閲覧。 “バスの中でお話いただいた庄原の地層(備北群層)の中からみつかった千数百万年前のたくさんなクジラの化石、それもその中の一つは現に目の前にいらっしやる山岡さんの名前が付けられたヤマオカクジラなど、それまでのクジラとは異なる新種のクジラだったとのこと。” Gol'din, Pavel; Steeman, Mette Elstrup (02 September 2015). “From Problem Taxa to Problem Solver: A New Miocene Family, Tranatocetidae, Brings Perspective on Baleen Whale Evolution”. PLOS ONE . doi :10.1371/journal.pone.0135500 . "Affiliation: Department of Natural History and Palaeontology, The Museum of Southern Jutland, Lergravsvej 2, 6510, Gram, Denmark"
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