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フィアット CR.32 (Fiat CR.32) はスペイン内戦 (Guerra civile spagnola) と第二次世界大戦でイタリア空軍 (Regia Aeronautica) によって使用された複葉式の戦闘機。当時は最もすばらしい複葉戦闘機のうちの1つに数えられたが、より先進的デザインの単葉機によって追い越され、第二次大戦開戦時の1939年には時代遅れになっており、当時貧弱であった爆撃戦力や夜間戦闘任務へと回されることとなった。
フィアット CR.32
CR.32はフィアット CR.30を設計の母体に据えて技師チェレスティーノ・ロザテッリ (Celestino Rosatelli) によって開発され、そのデザインが生かされた流線形な胴体を特徴とする。2翅プロペラは同社製の600馬力エンジン、フィアット A.30によって駆動された。武装はエンジンカバーの上に2丁の7.7 mmか12.7 mm SAFAT機関銃を装備した。後期には機首上面に2丁のプロペラ同調式12.7mm Breda SAFATと下翼にプロペラを避けて左右1丁ずつの7.7mm Breda SAFATを備えたものもある。
フィアット CR.32 はテスト期間が終わると直ちにイタリア王国空軍から生産発注が行われ、1939年5月までに2型(bis)、3型(tris)、4型(quarter)合わせて1,052機が配備された。本機は操作性がよく、また機体構造も頑丈であったため、パイロットの評判は大変良かった。本機はスペイン内戦から第二次世界大戦にかけて使用されたが、新型機が配備された1942年以降は夜間対地攻撃任務へ回された。 1933年には中華民国から16機が発注され、日本軍の侵攻に対して戦った。戦闘の初期には戦果も上げたが、1937年12月の南京陥落までに全機が失われた。 オーストリア陸軍航空隊に配備されたCR.32bisは、国がドイツに併合された後、部隊ごとJG54(第54戦闘航空団)の一部となり、初期ドイツ空軍の装備として使われた。
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