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『ファイアーエムブレム外伝』(ファイアーエムブレムがいでん)は、ファイアーエムブレムシリーズの二作目で、1992年3月14日ファミリーコンピュータ用ソフトとして任天堂より発売されたシミュレーションRPG(戦略シミュレーションゲーム)である。
ジャンル | シミュレーションRPG |
---|---|
対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | インテリジェントシステムズ |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 横井軍平 |
ディレクター | 加賀昭三 |
デザイナー | 加賀昭三 |
プログラマー |
いまにしまさゆき たじまつねやす 吉田康二 ふくらけい しみずまさひろ |
音楽 | 辻横由佳 |
美術 |
町田敏 村松敏孝 大西直孝 |
シリーズ | ファイアーエムブレムシリーズ |
人数 | 1人 |
メディア | 3メガビットロムカセット |
発売日 |
1992年3月14日 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
売上本数 | 32万4699本[1] |
その他 | 型式:HVC-2I |
前作『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』(1990年)の終了後の話で、男女2人の主人公を交代させながらゲームを進めていく。外伝という位置づけだが、ストーリーに直接のつながりはない。しかし、別大陸ではあっても世界観や年代は共有しているため、前作で登場したキャラクターが数名登場する。
ほかの戦略シミュレーションとは違い、マップを移動し、要所などで敵と出会うと戦闘マップに移行するという、一風変わったシステムを持つ[注釈 1]。また、ある特定のいくつかのクラスに属する者は所定レベルさえ満たせば無限にクラスチェンジを繰り返して強化することができることや、特定の敵を倒したときだけ極稀に入手できるレアアイテムの存在など、育成ゲームとしても中毒性が高い。ほかのシリーズではあまり見られないシステムとしては、資金の概念がなく、武器に使用回数制限が無い、魔法はHPを消費して使用する、入手経験値が2倍になるイージーモードの搭載、弓兵が直接攻撃可能などがある。前述のような一部シリーズ作への実装や、関連スタッフが制作した別作品のシステムの土台になるなど、比較的影響のある作品となっている。
後に本作のリメイクとしてニンテンドー3DS専用ソフト『ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王』(2017年)が発売された。
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本作は全5章から成り立っているが、本作には戦闘マップだけではなくRPGのようなワールドマップがあり、拠点間を移動し、配置された敵軍団と接触した場合に戦闘マップに入る構成となっている。従来の進撃準備(アイテム整理・味方の並べ替えなど)・セーブなどはワールドマップ上で行える。なかにはミラの像がまつられている祠など戦闘が何度でも発生する拠点もあり、これを利用したキャラクターの自由な育成が行える。戦闘に関しては退却(撤退)を選択することで、退却時点での敵の総数・構成のまま、進軍前のワールドマップ位置に戻ることができ、装備を整えたりしてから再度戦闘を仕掛けることができる。逆に、敵の増援がワールドマップ上に突如として現れることがあり、移動してくるものもいる。この場合、敵から接触してくると敵ターンから開始となる(戦闘マップにおいては敵と味方の位置が逆になる)。また、撤退しても増援部隊が追撃を仕掛けてくる場合もある。ワールドマップは章を進めるごとに可視範囲が広がっていき、最終的には舞台となるバレンシア大陸の全容が見える仕組みとなっている。基本的にクリアする前の章の舞台であった場所にも戻れるが、ストーリー進行上、逆戻りなどがどうしてもできなくなってしまう箇所もある。また、進行を誤ると詰みと判定されゲームオーバーになることもある。
ワールドマップには戦闘マップ以外にも、主に村、修道院、神殿などの戦闘マップではない施設が存在しており、通行人と会話することで味方ユニットの勧誘や情報収集、アイテム入手などが行える。一部は「○○の泉」と言う物が設置されており、有限だがこれでパラメータ強化やユニットの復活が可能。
また、FEシリーズにおける主人公(本作では「兵種・ロード」の名称は使われていない)が、本作ではアルムとセリカの2人が存在し、第1章・第2章では片方を、第3章以降では両方を進軍させながらゲームを進めていく。アイテムに関しては旅の商人を介すことで1つだけ受け渡しが可能である。なお、メンバーの受け渡しは通常できないが、死亡した仲間を復活の泉から復活させたり、第2章に限り第1章で仲間にせずに放置しておいたユニットと会話を行うことで、本来とは別の主人公のメンバーとして仲間にするという擬似的な受け渡しは可能。
このシステムは同シリーズでは『聖魔の光石』、同じ製作者による『ティアリングサーガ』において改良を加えた形で継承されている。
通常のシリーズ作品との大きな違いとして、全ての武器に強度がないこと、ユニットに何も持たせなくても常にクラス固有の武器を標準装備している状態(例えばナイトであればやりを装備している)で攻撃が可能なことがあげられる。このシステムに対して、アイテムは各キャラ1つのみ持て、アイテムの効果も能力値上昇(武器なら攻撃力、防具なら防御力など)が主な役割となっている。
また、魔法もレベルによって「覚える」というシステムであり、他作品の魔法書の強度の代わりにキャラのHPを消費して使用する(HPを吸収するリザイアは例外的に消費無し)。魔法を覚えるレベルについては、仲間になってから上がったレベルの和となっている。たとえば、レベルが仲間になってから+10の時に覚える魔法があったとし、レベルが5上がってからクラスチェンジすれば上級職からさらに5上がったときに覚える、といったふうになっている。
上記のシステムのためか、本作にはお金や店の概念がなく、アイテムは全て宝箱か、仲間になった味方が所持していたもの、倒した敵が落とすことのみで入手できる。
一部の戦闘マップにおいて、本シリーズで初となる「同盟軍」(自軍の味方だがCPUが操作する勢力)が登場する。自軍ユニットが魔法で召喚した幻影兵も同盟軍として扱われる。
また、自軍の操作をCPUに任せる簡易指示として相手に攻撃させる「とつげき」、自軍を一点に集める「みんなあつまれ」が使用可能。このシステムは、『蒼炎の軌跡』、『覚醒』において採用されている。
ゲームを最初から開始し、セーブするファイル番号を選ぶ際に、スタートとセレクトを押したままAボタンを押すことで「NORMAL」と「EASY」を切り替えることができる。
このとき、「EASY」を選んだ場合のイージーモードでは、入手できる経験値が2倍になり、旅の商人を介さなくてもアルム側・セリカ側の間でのアイテムの交換が「あずかる」「うけとる」のみで可能になる。
『外伝』におけるクラスは、他のFEシリーズとは異なるため、クラスチェンジ込みで記載する。クラスチェンジできるLVはユニットによって異なっている。
本作から経験値が倒した職業による絶対制から、相手とのレベルの相対的差によって変動するシステムになった。このシステムは『聖戦の系譜』以降で採用されている。このため、レベルが上がれば上がるほど経験値も入りにくくなっており、最悪レベルが最大に達していないにもかかわらず、経験値が入らないこともありうる。さらに、『暗黒竜と光の剣』同様、クラスチェンジ時の能力上昇は上級職の基本値まで底上げする形で引き上げるシステムとなっている。たとえば、力が5のときに上級職にクラスチェンジし、上級職の基本パラメータの力が7であれば2上昇して7になるが、同様の条件で力が9のときにクラスチェンジしても上昇しない。前述のとおり、本作では入る経験値がレベルの相対差によるシステムとなっているため、最強キャラクターを育てたいのでなければ、不足分の能力が埋まるように上昇してレベルも上がりやすくなるなど、その他の作品と比べ早めにクラスチェンジするメリットが大きい。 なお、あまり戦闘しなくても出撃していればある程度経験値を得られるようになっている。ただし、この方法では経験値が99どまりでレベルアップはしないため一度戦闘する必要がある。
また、最大LVは全クラス共通20で、最大パラメータはHPは52でそれ以外は40である。
以下のクラス分けは装備および戦闘方法で区分けしている。前作は武器について様々な種類が装備可能だったが、外伝においては固定されているため、武器はクラスで定められた種類のみを装備可能。また、一部前作からモーションを使いまわす形となっている。
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敵専用クラスはクラスチェンジができないユニットなので、単一で記載する。
北の邪神ドーマと南の大地母神ミラの2人の神の戦いにより、バレンシア大陸は2つに分かれた。北は騎士の国リゲル帝国、南は文化の国ソフィア王国となり、均衡を保ち続けていく。しかしリゲル帝国が飢えに喘いで助けを求めていたが、ソフィア国王リマ4世はこれを無視した。
この態度に怒ったリゲル帝国は、兵力のないソフィア王国に侵入しほぼ制圧する。ソフィア王国の宰相ドゼーもリゲル帝国に寝返り、ソフィア城はリゲル帝国の手に落ちようとしていた。
そんな戦乱のなか、ソフィア王国の騎士だったマイセン伯爵を祖父と信じるアルムと、リマ4世の娘セリカが大陸に平和を戻すために壮烈な戦いの旅に出る…。
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『外伝』登場のモンスターの中でゾンビ、マミー、スケルトン、ビグル(戦う形状は変更されている)、ドラゴンゾンビ(戦う形状は変更されている)は、後の『聖魔の光石』にも起用されている。また、これらのモンスターの中には、レアアイテムの槍「太陽」「月光」「流星」を所有しているものもおり、当時『任天堂公式ガイドブック ファイアーエムブレム外伝百科』ではこれらの3種のレアアイテムのいずれかを発見したところの写真かビデオを撮影し小学館に送ることで特製テレホンカードのプレゼントに応募できるという記載があった[2]。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 売上本数 | 備考 |
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1 | ファイアーエムブレム外伝 | 2009年11月4日 |
Wii | インテリジェントシステムズ | 任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
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2 | ファイアーエムブレム外伝 | 2013年4月3日 |
ニンテンドー3DS | インテリジェントシステムズ | 任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
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3 | ファイアーエムブレム外伝 | 2014年8月20日 |
Wii U | インテリジェントシステムズ | 任天堂 | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
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評価 | ||||||||
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|
項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
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得点 | 4.2 | 4.0 | 4.0 | 3.9 | 4.2 | 4.0 | 24.3 |
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