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香料化合物 ウィキペディアから
ネクタリルは、香料などに用いられる有機化合物の一種である。ネクタリルはジボダン社の商標であり、IUPAC命名法では2-[2-(4-メチルシクロヘキサ-3-エン-1-イル)プロピル]シクロペンタン-1-オンとなる。
ネクタリル Nectaryl | |
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Structure without shown stereo chemistry | |
2-[2-(4-Methylcyclohex-3-en-1-yl)propyl]cyclopentan-1-one | |
別称 methylcyclohexenylpropyl-cyclopentanone (INCI) | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 95962-14-4 |
PubChem | 175661 |
ChemSpider | 153032 |
UNII | P1K3Z8A8HJ |
EC番号 | 404-240-0 |
ChEMBL | CHEMBL3728992 |
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特性 | |
化学式 | C15H24O |
モル質量 | 220.35 g mol−1 |
外観 | 無色の液体[1] |
匂い | 果実香[1] |
密度 | 0.96 g·cm−3 (22 °C)[2] |
融点 |
−41.8 °C, 231 K, -43 °F [2] |
沸点 |
288 °C, 561 K, 550 °F [2] |
水への溶解度 | 実質的に不溶 (4.6 mg·l−1 at 20 °C)[2] |
危険性 | |
安全データシート(外部リンク) | [2] |
GHSピクトグラム | |
GHSシグナルワード | 警告(WARNING) |
Hフレーズ | H410 |
Pフレーズ | P273, P391, P501 |
引火点 | 162.5℃[2] |
発火点 | 294℃[2] |
半数致死濃度 LC50 | 5.47 mg·L−1 (ゼブラフィッシュ) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
アプリコットのような果実香が特徴である。4つある立体異性体のうち主に香気に寄与するのは(2R,2′S,1′′R)-ネクタリルと(2R,2′R,1′′R)-ネクタリルで、嗅覚閾値はそれぞれ0.094 ng·l−1、0.112 ng·l−1である。他の異性体は非特徴的な果実香があり、嗅覚閾値は11.2 ng·l−1、14.9 ng·l−1とやや高めである[3][4]。ブロッターでの粘着力、すなわち化合物が特性を変えずに匂いを感じられる期間[5]:51は3週間であると報告されている[5]:52。
引火点は162.5℃、発火点は294℃[2]、比旋光度は[α]D20=+228–235° (1 M; クロロホルム)と報告されている[3]。
天然には見つかっていないアーティフィシャルフレーバーで、スイスの香料メーカーであるジボダンにより製造されている。ピーチ・アプリコット・ラクトニック様の香気を持ち、ファインフレグランスに自然なフルーティの香りを付与する目的で使用される。安定性と保留性に優れ、ディタージェントパウダーなどにラクトン的なパートとして有用である[1]。
酢酸マンガン(II)と酢酸コバルト(II)を触媒とし、酸素の雰囲気下において酢酸中でシクロペンタノンと(+)-リモネンをラジカル付加反応させることによって合成される[3]。
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