チモール
ウィキペディア フリーな encyclopedia
チモール (thymol) は分子式 C10H14O で表されるモノテルペン誘導体。エタノール、エーテル、クロロホルム、酢酸、ベンゼンに易溶、グリセリン、水にやや溶ける。タチジャコウソウ(タイム)様の特有の香気を有する。舌をやくような味がある[1]。ここではチモールの異性体としてイソプロピルメチルフェノールも扱う[注 1][注 2]。
概要 チモール, 識別情報 ...
チモール | |
---|---|
チモール(許容慣用名) | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 89-83-8 |
KEGG | D01039 |
特性 | |
化学式 | C10H14O |
モル質量 | 150.22 |
外観 | 無色結晶 |
密度 | 0.9699, 固体 |
融点 |
51.5 |
沸点 |
233.5 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
閉じる
チモールを得る方法としては、タチジャコウソウなどの植物からのアルカリ抽出のほか、塩化アルミニウムの存在下での m-クレゾールと塩化イソプロピルの反応が知られている。
チモールは防腐剤、殺菌剤[注 3][4]として歯磨き粉、軟膏[4][5]、石鹸、化粧品[6][7][8][9][10]などに用いられるほか、駆虫剤[要出典]や呈色試薬[要出典]としても用いられている。また、DL-メントールの合成原料ともなる[要出典]。動物にも用いる[11]。
鎮痛外用剤のサロメチールやアンメルツ、呼吸器疾患用外用薬のヴェポラッブ、洗口液のリステリンにはチモールが配合されている[要出典]。