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セルセ (ヘンデル)
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『セルセ』(Serse)または『クセルクセス』(Xerxes)HWV 40は、ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルが1737年から1738年にかけて作曲したイタリア語のオペラ。ヘンデルのオペラとしては後期のもので、オペラ・セリアであるにもかかわらずコミカルな内容を持つ。この作品はヘンデルが書いた最初のコミカルなオペラだった[1][2]。
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題名の「セルセ」はクセルクセスのイタリア語形。アケメネス朝のクセルクセス1世がギリシア遠征のときにヘレスポントス海峡に橋をかけようとしたというヘロドトス『歴史』に見える話を背景にしているが、話のほとんどは虚構である。
台本は17世紀のニコロ・ミナート(英語版)によるもので、かつてフランチェスコ・カヴァッリやジョヴァンニ・バッティスタ・ボノンチーニによって作曲された。この作品はボノンチーニが自作の盗作スキャンダルによってロンドンを去った後に残された楽譜を、ヘンデルが改作したものである[3][4]。その際、登場人物として従者のエルヴィーロを追加している[5]。「変装した召使」という役柄はイタリアのオペラ・ブッファによく見られる登場人物でもあった[1]。
ヘンデルの他のオペラと同様、作曲者の没後は忘れ去られ、わずかに冒頭のアリア『オンブラ・マイ・フ』のみが有名であったが、古楽の復興とともにオペラ全体が上演されることも増えてきている。