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スバル・EJ型エンジン(スバル・EJがたエンジン)とは、SUBARU(旧・富士重工業)が製造していた水平対向4気筒ガソリンエンジンの系列である。
EA型エンジンの後継機種として開発された。本項ではスバル・アルシオーネSVXに搭載された発展バージョンであるEG33水平対向6気筒エンジンも便宜上、記述する。
EA型エンジンがクランクシャフトを支持するベアリングが3つであったのに対して、EJ型エンジンでは5つとなり高出力化へと対応した。しかし、このためにクランクシャフト長が延び、ボアピッチが広くなっている。ボア拡大により排気量を大幅に上げることが可能となったが、実際の性能との関連によらず『ショートストロークのために低回転域のトルクが細い』と評されることが多い。
直系の先祖となるEA型エンジン(スバル1000から搭載)と同じく水冷方式を採用し、コンパクトネスを重視したため隣接するシリンダー間が比較的狭くクランクシャフトは薄いウェブ、大きなクランクピン-ジャーナルのオーバーラップを持つ形状をしており、俗に剃刀クランクと呼ばれることもある。切れ角を伴うフロントタイヤ間に搭載されるため、横幅へのサイズ的要求もありストロークをあまり大きくすることはできず、ショートストローク・ビックボアなプロフィールを持つ。[1]
一般的なエンジンにあるメインベアリングキャップは存在せず、対向するシリンダーブロックがこれを兼ねるため、支持剛性は高いものとなる。開放口は下側のオイルパン取り付け部のみである。左右シリンダーブロックはクランクシャフト軸にて分割され、一般的なエンジンにおけるハーフスカート形状をしており、ボルト結合されている。
この構造によりコンロッドキャップをシリンダブロック内で分離することが困難であり、コンロッド-ピストンを一体でシリンダーから抜くことは難しいため、シリンダーブロックの前後にはピストンピンの脱着を行うサービスホールが設けられている(ピストンピン取り外し用に専用工具が設定されている。)。分解・組み立ての際にはここを通してピストンとコンロッドを分離し、コンロッドはクランクシャフトに組み付いた状態で脱着する。
動弁機構はSOHC、DOHCでタイミングベルトを介しクランクシャフトより駆動されるが、左右バンクを1本で駆動するため非常に長いベルトを採用している。バルブ自体の駆動方法は年式によって変わり、特にDOHCでは内点支持型ロッカーアーム駆動に始まり、ダイレクトプッシュ式に変わってからも、HLA[2]による自動弁隙間調整機構付から、アウタシム調整式、インナシム調整式と変更され、近年では動弁系の軽量化と精度向上、部品点数削減のためバルブリフタが弁隙間調整用のシムをかねるタイプが標準となった[3]。
スバル・EL15を参照。
スバル・EJ20を参照。
以下の型番が存在する。
日本国内市場における搭載車種(車両型式):
スバル・アルシオーネSVXの専用エンジンとして設計された水平対向6気筒エンジン。ブロックはEJ22に2気筒を追加して6気筒とし(ER27と同じ手法)、シリンダーヘッドとバルブトレーンには新設計の狭角DOHCが採用された。EZ36の登場までの間、スバルブランドの市販エンジン(乗用車用)では最大排気量だった。スバルも開発に参加していた、童夢のジオット・キャスピタに搭載する構想もあったが実現しなかった。
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