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アメリカンフットボール選手、クォーターバック ウィキペディアから
ジェイレン・アレクサンダー・ハーツ(Jalen Alexander Hurts, 1998年8月7日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身のプロアメリカンフットボール選手。NFLのフィラデルフィア・イーグルスに所属している。ポジションはクォーターバック。
Jalen Hurts | |||||||||||||||||||
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フィラデルフィア・イーグルスでのハーツ (2022年) | |||||||||||||||||||
フィラデルフィア・イーグルス #1 | |||||||||||||||||||
ポジション | クォーターバック | ||||||||||||||||||
生年月日 | 1998年8月7日(26歳) | ||||||||||||||||||
出身地 |
アメリカ合衆国 テキサス州ヒューストン | ||||||||||||||||||
身長: | 6' 1" =約185.4cm | ||||||||||||||||||
体重: | 223 lb =約101.2kg | ||||||||||||||||||
経歴 | |||||||||||||||||||
高校 | チャンネルビュー高等学校 | ||||||||||||||||||
大学 |
アラバマ大学 オクラホマ大学 | ||||||||||||||||||
NFLドラフト | 2020年 / 2巡目全体53位 | ||||||||||||||||||
所属歴 | |||||||||||||||||||
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受賞歴・記録 | |||||||||||||||||||
オールプロ選出(計1回) | |||||||||||||||||||
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プロボウル選出(2回) | |||||||||||||||||||
2022, 2023 | |||||||||||||||||||
その他受賞・記録 | |||||||||||||||||||
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NFL 通算成績 (2023年終了時点) | |||||||||||||||||||
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Player stats at PFR |
強豪のアラバマ大学に進学し、CFPナショナルチャンピオンシップで優勝するなど活躍した[1]。
1年目の2016年シーズンは、ハーツにとって記録的なシーズンであった。パスでは2,780ヤードを投げ、タッチダウン23回、インターセプトはわずか9回。パス成功率は62.8%で、QBレイティングは139.12と非常に高い安定感を見せた。ランでも954ヤードを走り、タッチダウン13回を記録し、クォーターバックの年間ラッシングヤードの学校記録を更新した。また、ラン・パス合わせて36回のタッチダウンは、2014年にブレイク・シムズが記録した年間タッチダウン記録(35回)を上回り、学校記録を更新している[2]。この年、チームはレギュラーシーズンを12勝0負という完璧な成績で終えた。ハーツは全米トップの大学クォーターバックに贈られるマニング賞の10人の最終候補に選出、プレーオフでSECチャンピオンシップを制覇すると、SECオフェンス最優秀選手、SECフレッシュマン最優秀選手に選ばれ、フレッシュマンオールアメリカンにも選出された。その後、チームはこの年の全米準決勝となったピーチボウルで勝利し、全米王者決定戦まで進出したが、クレムソン大学に敗れて全米制覇はならなかった。
2年目の2017年シーズン、チームをレギュラーシーズン11勝1敗に導き、第4シードとしてカレッジフットボール・プレーオフに出場。この年の全米準決勝であるシュガーボウルで、昨年決勝で敗れたクレムソン大学と対戦した。チームはこの試合を24-6で勝利し、ハーツはオフェンスMVPとなった[3]。全米王者決定戦に進出したチームは、ジョージア大学と対戦した。ハーフタイム時点で13-0で負けており、チームはハーツに代わって、当時1年生であったトゥア・タゴヴァイロア(現・マイアミ・ドルフィンズ)を出場させた[4]。タゴヴァイロアは延長戦に突入した試合を逆転勝利で制し、全米制覇を果たした[5]。
3年目の2018年シーズン、タゴヴァイロアの台頭によって、ハーツの先発クォーターバックとしての地位は揺らぎ始めた[6]。開幕戦では、タゴヴァイロアが先発、ハーツはローテーションという形で試合に臨んだ。次節のアーカンソー州立大学戦で、チームはタゴヴァイロアを先発クォーターバックとして正式に指名した[7]。ハーツはバックアップクォーターバックとしてプレーしたが、出場機会は比較的多かった[8]。2018年のSECチャンピオンシップゲームでは、負傷したタゴバイロアの代わりに途中出場し、逆転勝利でシーズン13勝0敗を記録、プレーオフへの出場権を獲得した。その後、チームはこの年の全米準決勝となったオレンジボウルで勝利したが、全米王者決定戦でクレムソン大学に敗れてシーズンを終えた。
4年目の2019年シーズンを前にオクラホマ大学へ転校した[9]。
オクラホマ大学での初戦、ハーツは2015年にベイカー・メイフィールドが記録した大学のデビュー戦での獲得ヤード記録を破り、ラン・パス合計508ヤードを記録した[10]。その後、チームをプレーオフ出場まで導いたが、準決勝のピーチボウルでルイジアナ州立大学に63-28で敗れてシーズンを終えた。この年のハイズマン賞に投票で2位に選出された(受賞者はジョー・バロウ)。
このシーズン終了後、2020年のNFLドラフトへエントリーした。
シーズン | チーム | 試合 | パス | ラン | ||||||||||
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出場 | 先発 | 成功 回数 | 試投 回数 | 成功 確率 | 獲得 ヤード | TD | Int | レイテ ィング | 試行 回数 | 獲得 ヤード | 平均 獲得 ヤード | TD | ||
アラバマ | ||||||||||||||
2016 | アラバマ | 15 | 14 | 240 | 382 | 62.8 | 2,780 | 23 | 9 | 139.1 | 191 | 954 | 5.0 | 13 |
2017 | 14 | 14 | 154 | 255 | 60.4 | 2,081 | 17 | 1 | 150.2 | 154 | 855 | 5.6 | 8 | |
2018 | 13 | 0 | 51 | 70 | 72.9 | 765 | 8 | 2 | 196.7 | 36 | 167 | 4.6 | 2 | |
オクラホマ | ||||||||||||||
2019 | オクラホマ | 14 | 14 | 237 | 340 | 69.7 | 3,851 | 32 | 8 | 191.2 | 233 | 1,298 | 5.6 | 20 |
通算 | 56 | 42 | 682 | 1,047 | 65.1 | 9,477 | 80 | 20 | 162.6 | 614 | 3,274 | 5.3 | 43 |
ドラフト全体53位でフィラデルフィア・イーグルスから指名され、その後4年総額600万ドルのルーキー契約を結んだ[13]。
1年目のシーズンは主にカーソン・ウェンツの控えとして起用された。第13週のグリーンベイ・パッカーズ戦、不調であったウェンツのリリーフとして出場した。この試合で、WRのグレッグ・ウォードにキャリア初のタッチダウンパスを記録した[14]。第14週のニューオーリンズ・セインツとの試合で初めて先発に指名された。[15][16]NFL初先発のこの試合で、パスで30回中17回成功、167パス獲得ヤードと1タッチダウンを記録し、24-21で勝利した。[36] 第15週のアリゾナ・カーディナルス戦では338パス獲得ヤード、63ラン獲得ヤードと1ラッシングTDを記録したが、33-26で敗れた[17]。第16週のダラス・カウボーイズ戦では、342パス獲得ヤード、1つのパッシングTD、2インターセプト、69ラン獲得ヤードを記録したが、37-17で敗れた[18]。
第17週のワシントン・フットボールチーム戦では72ラン獲得ヤード、2つのパッシングTD、34ラン獲得ヤードを記録するなど活躍していたが、試合終盤に交代させられ、チームも敗れた[19]。この起用法が「(ドラフト指名権の順位を高めるために)故意に試合に負けようとしている」という疑惑を持たれ、ヘッドコーチのダグ・ピーダーソンはこの試合後に解雇された[20]。
ウェンツの移籍に伴い、このシーズンから先発に定着した。また、背番号を2番から1番へ変更した。
アトランタ・ファルコンズとの開幕戦では、タッチダウン3回、QBレーティング126.4を記録し、32-6で勝利した。第12週のニューヨーク・ジャイアンツ戦で足首を負傷し、翌週のニューヨーク・ジェッツ戦まで欠場した[21]。その後、第15週のワシントン・フットボールチーム戦で復帰し、27-17で勝利した[22]。
第17週のワシントン・フットボールチーム戦を20-16で勝利し、サンフランシスコ・49ersとグリーンベイ・パッカーズが勝利したことで、チームはプレーオフ進出を決めた[23]。レギュラーシーズンを終えて、3,144パス獲得ヤード、16のパッシングTD、9インターセプトに加え、139回のキャリーで784ラン獲得ヤード、10ラッシングTDを記録した[24]。ラッシングヤードとラッシングTDの記録は、クォーターバックの中ではリーグ1位であった[25]。
NFC7位でプレーオフに進出し、ワイルドカード・ラウンドのタンパベイ・バッカニアーズ戦では234パス獲得ヤード、1つのタッチダウンを記録したが、ファンブル1回、2つのインターセプトを記録するなどミスも目立ち、チームも試合に敗れてシーズンを終えた[26]。
シーズン開幕から好調であり、その活躍によって、9月に自身初でイーグルスの選手としては2017年以来となるNFC月間最優秀攻撃選手に選ばれた[27]。第9週のワシントン・コマンダース戦で敗れるまで8連勝を記録し、イーグルスの連勝記録を更新した[28]。
第12週のパッカーズ戦で、157ラン獲得ヤード、153パス獲得ヤード、2つのタッチダウンを記録し、NFCの週間最優秀攻撃選手に選出された[29]。また、1試合で150ヤード以上のラン・150ヤード以上のパスヤード・複数のパスタッチダウンの記録はNFL初であった。第13週のテネシー・タイタンズ戦では、380パス獲得ヤード、合計4タッチダウン(パス3回、ラン1回)を記録し、イーグルスでは初めての、1試合で350ヤード以上のパス・3パスタッチダウン・ランタッチダウンを記録した選手となった[30]。
レギュラーシーズンを14勝1敗で終え、フランチャイズ記録とタイである合計35タッチダウン(パス22回、ラッシング13回)に対してインターセプトはわずか6回、パスで3701ヤードを投げ、QBレーティング101.5を記録した。この活躍により、自身初となるプロボウル、オールプロセカンドチームに選出された[31][32]。また、シーズンMVPのファイナリストにも選出された[33]。
プレーオフではNFCの第1シードとなり、ディビジョナルラウンドでニューヨーク・ジャイアンツと対戦し、38-7で勝利した。その後、NFCチャンピオンシップゲームでサンフランシスコ・49ersに31-7で勝利し、自身初のNFCチャンピオンに輝いた。この試合で121パス獲得ヤード、39ラン獲得ヤード、1つのラッシングTDを記録した。カンザスシティ・チーフスと対戦した第57回スーパーボウルでは、オープニングドライブからQBスニークでタッチダウンを挙げるなどパス・ラッシング合わせて4つのタッチダウンをあげる活躍をみせたが、自身のファンブルからそのままリカバータッチダウンを喫するなどして35-38で敗れた[34]。
オフに入り、NFL最高額となる5年251ミリオンで契約延長(程なくしてラマー・ジャクソンら複数選手が記録を更新)した。 大きな期待とともに迎えたシーズンは、プレシーズン全休による調整不足とOC交代の影響から開幕から不安定なパフォーマンスが続き、23TDパスに15TDランとTDの回数こそ自己最高を記録したが15INTに5ファンブルロストとそれ以上にターンオーバー増加が目立ち、レイティングも89.1とQBとして大きく数字を落とした。 ハーツの不調は最後まで改善される事はなく、自身初となる全17試合出場こそ果たしたものの、前述のターンオーバー増加から12試合を終えてリーグトップの11勝1敗から残り5試合を1勝4敗で終える大失速の一因となり、前年の輝きを一度も見せられないまま終わった。
40ヤード4.59とQBとしては俊足ではあるもののWRやRBほど速い訳ではないが、優れた視野を持っており、相手ディフェンスの僅かな隙やスペースを見逃さず、3rdダウンで長いヤードが残っていても自らの足と強靭な身体で強引に更新する強さを持つ。
一方のパスに関しては特別肩が強い訳でも優れたコントロールがある訳でもなく、良くも悪くも平凡であり、最大の武器である視野にパス能力が追い付いていないのが課題として挙げられる。
2022年6月20日に「HURTS SO GOOD」というフレーズの商標を申請した。商標登録によれば、「男性用、女性用、子供用の衣類、すなわちシャツ、ジャケット、スウェットシャツ、パンツ、ショーツ、ベスト、手袋、ソックス、セーター、下着、スカート、帽子、ベルト」を含む衣類ラインに使用される予定である[35]。
2022年にクリスマス・アルバム『A Philly Special Christmas』にヴォーカルで参加した[36]。
2023年5月にオクラホマ大学の大学院で人間関係学の修士号を取得した[37]。
高校卒業までヒューストンで育った生粋のヒューストン民のためヒューストン・アストロズのファンであるが、贔屓チームであるアストロズと、現在自分がプレーする街のフィラデルフィア・フィリーズの組み合わせとなった2022年のワールドシリーズに対するコメントを求められた際は「ヒューストンは一生愛する地元だが、今の自分はフィラデルフィアにある」と話し、今回はフィリーズを応援する立場を明かした。結果はアストロズの4勝2敗で5年ぶりの歓喜となったが、ルーキーだった2020年の会見でハーツがアストロズの帽子を被っていた事がネタにされるなど、ハーツにとって痛し痒しの思い出となった。
シーズン | チーム | 試合 | パス | ラン | 被サック | ファンブル | ||||||||||||||
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出場 | 先発 | 勝敗 | 成功 回数 | 試投 回数 | 成功 確率 | 獲得 ヤード | 平均 獲得 ヤード | TD | Int | レイテ ィング | 試行 回数 | 獲得 ヤード | 平均 獲得 ヤード | TD | 回数 | ロスト | 回数 | ロスト | ||
2020 | PHI | 15 | 4 | 1–3 | 77 | 148 | 52.0 | 1,061 | 7.2 | 6 | 4 | 77.6 | 63 | 354 | 5.6 | 3 | 13 | 59 | 9 | 2 |
2021 | 15 | 15 | 8–7 | 265 | 432 | 61.3 | 3,144 | 7.3 | 16 | 9 | 87.2 | 139 | 784 | 5.6 | 10 | 26 | 150 | 9 | 2 | |
2022 | 15 | 15 | 14–1 | 306 | 460 | 66.5 | 3,701 | 8.0 | 22 | 6 | 101.5 | 165 | 760 | 4.6 | 13 | 38 | 231 | 9 | 2 | |
2023 | 17 | 17 | 11-6 | 352 | 538 | 65.4 | 3858 | 7.2 | 23 | 15 | 89.1 | 157 | 605 | 3.8 | 15 | 36 | 222 | 9 | 5 | |
NFL:4年 | 62 | 51 | 34–17 | 1,000 | 1,578 | 63.4 | 11,764 | 7.5 | 67 | 34 | 91.1 | 524 | 2,503 | 4.8 | 41 | 113 | 662 | 36 | 11 |
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