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(+)-コスツノリド(costunolide)は、天然に存在するセスキテルペンラクトンの一つ。1960年にモッコウ(Saussurea costus)の根から初めて単離された[1]。また、レタスにも含まれている[1]。
コスツノリド | |
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(3aS,6E,10E,11aR)-6,10-dimethyl-3-methylene-3,3a,4,5,8,9-hexahydrocyclodeca[b]furan-2(11aH)-one | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 553-21-9 |
PubChem | 5281437 |
ChemSpider | 4444782 |
UNII | 4IK578SA7Z |
日化辞番号 | J22.569J |
MeSH | (+)-Costunolide |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL205612 |
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特性 | |
化学式 | C15H20O2 |
モル質量 | 232.32 g mol−1 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
コスツノリドはメバロン酸経路によって合成される。まず、セスキテルペンシクラーゼである (+)-germacrene A synthaseによるファルネシル二リン酸 (FPP, 1) の環化が起こり、(+)-ゲルマクリルカチオン (2) が形成される。この同じ酵素内で、プロトンが失われ (+)-ゲルマクレンA (3) が形成される[2]。(+)-ゲルマクレンAのイソプレン側鎖は次にシトクロムP450である(+)-germacrene A hydroxylaseによってヒドロキシ化され、germacra-1(10),4,11(13)-trien-12-ol (4) が形成される[1]。NAD(P)+依存性ヒドロゲナーゼが次に4を酸化し、中間体germacra-1(10),4,11(13)-trien-12-al (5) を経由して、ゲルマクレン酸 (6) が形成される。次にNADPHおよびO2依存的なシトクロムP450である(+)-costunolide synthaseによってゲルマクレン酸が酸化されアルコール中間体 (7) となり、7はラクトン化し(+)-コスツノリド (8) となる[3]。
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