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クアトロ(スペイン語:Cuatro)はラテンアメリカの弦楽器である。カリブ海沿岸地方、特にベネズエラおよびプエルトリコで人気が高い。
起源はスペインのギターから派生した、カナリア諸島の弦楽器「ティンプレ」にあると思われる。ごく近い楽器に、ブラジルのカバキーニョがある。
クアトロという名前はスペイン語の「4」を意味するが、地域によっては4弦を超える多弦のクアトロが存在する。それぞれの地域におけるクアトロは名称こそ同一であるものの、楽器としては全く違う存在である。
ベネズエラにおけるクワトロは、ウクレレと類似し、ウクレレよりやや大型の弦楽器である。様々なチューニングが存在するが、一般的にはA3-D4-F#4-B3(国際式、A3はピアノの中央Cの短3度下のA)に調弦され、2フレットにカポタストを装着したウクレレと比して4弦・1弦がオクターブ下に調弦されることとなる。なお、一部の弦が複弦となっているクアトロ、5弦(あるいは5コース)を張るクアトロも一部存在する。
独特の複雑なストロークでリズムを刻むことが多く、ホローポなどのベネズエラのフォルクローレで大きな役割を果たしている。また、アルパの伴奏として使われることも多い。
プエルトリコのクアトロはギターとマンドリンの中間程度のサイズ、500~520ミリメートルの弦長、バイオリンに類似したボディ形状を持つ5コースの弦楽器で、5本のスチール弦は順に(B3|B2)-(E4|E3)-(A3|A4)-(D4|D4)-(G4|G4)に調弦される。
ストロークにより演奏されるほか、メロディやアルペジオにより演奏されることも多い。
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