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北欧神話の用語 ウィキペディアから
ギンヌンガガプ[1](Ginnungagap[2]、ギンヌンガ・ガップとも)とは、北欧神話に登場する、世界の創造の前に存在していた巨大で空虚な裂け目のことである。 日本語訳ではギンヌンガの淵(ギンヌンガのふち)、ギンヌンガの裂け目(ギンヌンガのさけめ)という表記もみられる。
ギンヌンガガプの北からは激しい寒気が、南からはムスペルヘイムの耐え難い熱気が吹きつけている。世界の始まりの時において、寒気と熱気がギンヌンガガプで衝突した。熱気が霜に当たると、霜から垂れた滴が毒気 (Eitr) となり、その毒気はユミルという巨人に変じた。このユミルは全ての霜の巨人(ヨトゥン)たちの父となり、またのちに殺され彼の肉体によって世界が形作られることとなる。滴からは牝牛のアウズンブラも生まれ、ユミルはアウズンブラから流れ出る乳を飲んで生き延びた。アウズンブラは氷をなめ、そのなめた部分からブーリが生まれた。北欧神話の主神であるオーディンはブーリの孫にあたる。のちにオーディンらによってユミルが殺されたときに、ギンヌンガガプはユミルの血で満たされたという。
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