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アメリカの映画作品、同作中に登場する架空の類人猿 ウィキペディアから
キングコング (King Kong) は、映画『キングコング』シリーズに登場する、架空の怪獣。初期はRKOによって制作されたが、リメイク作品ごとに制作会社が異なる。
キングコング | |
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キングコングシリーズのキャラクター | |
1933年版『キング・コング』のコング | |
初登場 | 『キング・コング』(1933年) |
詳細情報 | |
性別 | オス |
家族 | リトルコング |
映画『キング・コング』(1933年)に登場。
オリジナル版のコングはウィリス・オブライエンによる人形アニメ(ストップモーション・アニメ)で表現された。コングのミニチュアモデルは、金属製の骨格(アーマチュア)を内蔵し、表面にウサギの毛皮を貼った40センチほどのものが数体製作され、髑髏島で使われた丸顔モデルやNYで使われた面長モデルなど、細部が異なる。また、実物大の胸像や頭部、腕部など(これらの表皮はクマの毛皮)も作成され、人形アニメと組み合わせて適宜撮影されている。腕を付いて四足歩行で主に移動するが、シーンによっては直立で動くこともある。
コングの身長は、髑髏島においては18フィート(約5.4メートル=成人男性の3倍程度)、ニューヨークにおいては24フィート(約7.2メートル=成人男性の4倍程度)と設定されていた。
南洋にある髑髏島の原住民たちから神として崇められ、若い女性を生贄として捧げられてきたが、映画撮影のために島に訪れたカール・デナム一向に同行した女優アン・ダロウが生贄に捧げられたことで、その運命は大きく変わることになる。初めて見た金髪白人のアンの虜となったコングは、彼女の救出に来た一向や襲い来るティラノサウルスや首長竜を返り討ちにしながら自身の巣に帰還するも、アンを攫おうとしたプテラノドンと格闘中に彼女を救出しに来たジャック・ドリスコルと共にアンに逃げられてしまう。アンを取り戻そうと原住民の村を破壊しながら一行を海岸まで追いつめるも、デナムによってガス爆弾で捕らえられ、ニューヨークへと連れてこられた。だがお披露目の際、マスコミのカメラのフラッシュに興奮してクロム鋼の鎖をちぎり脱走、アンを攫いニューヨーク中を暴れ回った末にエンパイア・ステート・ビルに登った。だがジャックとデナムの提案で駆け付けた空軍の戦闘機4機の銃撃を受け、一機を撃墜するも集中砲火をうけ、最期はビルから墜落し死亡した。
続編『コングの復讐』(1933年)では彼の息子と思われる純白のリトルコングが登場する。
日本の映画会社東宝により制作された2作品に登場。
映画『キングコング対ゴジラ』(1962年)に登場。
南太平洋メラネシアのソロモン諸島、ファロ島にて原住民から「巨大なる
顔はゴリラではなく、ニホンザルのような顔つきであり、毛に耳が埋もれて目立たず、ギザギザの歯は怪獣のようである[11]。足の親指は、類人猿らしく手のように横に付いている[11]。
ゴジラに対しては遠距離攻撃と防御面で劣るが、接近戦に持ち込めばパワーとスピード、格闘技を駆使して互角に渡り合う[11]。物理攻撃だけではなく、高圧電流にも強い帯電体質であるため、送電線から電気エネルギーを吸収して手から電撃を放出して戦う[出典 11]。その巨体でファロ島原住民から恐れられるとともに敬われており、腕力はゴジラを超え[30]、島民を襲う大ダコも難なく撃退する怪力を誇る[16]。しかし、ファロ島の赤い実の植物が持つ特殊な成分「ファロラクトン」の汁を飲むと、眠り込んでおとなしくなってしまう[23][30]。
大ダコを撃退した後、ファロラクトン汁を飲んで眠ってしまう。日本の製薬会社・パシフィック製薬が宣伝のため、日本まで移送されてこられるが、洋上で目を覚まして脱走すると千葉沖に上陸し、同じく日本に上陸したゴジラと那須高原で対決する[出典 12]。しかし、ゴジラの放射能火炎には敵わずに退却し、東京へ向かう途中でふみ子を捕縛して国会議事堂に居座るが、ファロラクトンを大量に浴びせられて眠り込み、その間にふみ子は恋人の藤田によって救出される。
そして、富士山麓にてゴジラにぶつけるとの提案により、ヘリコプターで吊られて空輸され、ゴジラのもとへ落とされて再戦となる。その戦いでも最初はゴジラの放射能火炎でダウンしてしまうが、落雷のショックで蘇生した[注釈 4]後、100万ボルトの高圧線を噛み切った影響で帯電体質となって放射能火炎も寄せ付けなくなり、今度はゴジラをジャイアントスイングで振り回したり、口に大木を押し込んで放射能火炎を封じたりと、終始優勢となる。最後はゴジラと組み合ったまま海に落下し、自分のみが海上に姿を現してそのままファロ島に帰っていった。
映画『キングコングの逆襲』(1967年)に登場。
南ジャワ海のモンド島に棲んでおり、類人猿が巨大化したとされる[出典 26]。島の老人からはボー(島の言葉で「王者」)コングと呼ばれている。
本作品ヒロインのスーザンの危機に対し、その声を聞きつけてゴロザウルスと戦い、ダウンさせる[68]。その後はモンド島近海に住む大ウミヘビを退け、ドクター・フーによって北極のエネルギー鉱石「エレメントX」を採掘するためにさらわれるが逃亡し、東京にてドクター・フーが操るメカニコングと対決してスーザンをドクター・フーのもとから救出すると、メカニコングとドクター・フーを倒してモンド島へ帰っていった[56]。
日米合作テレビアニメ『キングコング』(1966年)に登場。
東映動画(現東映アニメーション)では、アニメのキングコングが製作され、ハンナ・バーベラ版のゴジラと同じように、人間に友好的で、子供たちと共に世界を冒険していくという内容で、襲いかかる恐竜や、悪者たちと戦っていく内容だった。
はっきりした大きさは不明だが、「台風にも大津波にも負けない」と主題歌で唄われるほどで、作中の船と比べると、少なくとも東宝版に近い数十メートルサイズの巨体を誇っている。
ジョン・ギラーミンの監督映画2作品に登場。
着ぐるみと原寸大の造形を交互に使用して制作され、造形制作はリック・ベイカーとカルロ・ランバルディが担当、着ぐるみはリック・ベイカーが兼任、声はピーター・カレンが担当した。設定では身長16.8メートル。
『キングコング』(1976年)では、南太平洋にある未開の島の原住民たちから神として崇められ、島に訪れた女優のドワンを生贄として捧げられる。ドワンに惹かれ連れ去るも、彼女を守るために大蛇と格闘中にドワンの救出に来た動物学者ジャック・プレスコットによってドワンを奪還されてしまい、ドワンを取り戻すため彼らを追いかけるも油田開拓のために島へ訪れていたフレッド・ウィルソンに捕らえられ、ニューヨークに連れてこられた。
だがお披露目の際、ドワンがマスコミに囲まれている姿を見て彼女が攻撃されていると勘違いし脱走、フレッドを踏み殺してニューヨークの街中を暴れ回り、ドワンを連れて世界貿易センタービルに登り出す。最期はアメリカ軍の火炎放射器隊とヘリコプター隊の機銃掃射によって追い詰められ、致命傷を負ってビルの頂上から落下した。
続編『キングコング2』(1986年)では生存していたことが判明し、ジョージア州アトランティック大学研究所にて10年間昏睡状態となっていたが、ボルネオ島のジャングルで捕らえられた雌のレディコングの輸血により人工心臓を移植され復活した。だがレディコングの悲鳴を聞いて暴れ出し、レディコングとともに山へと姿を消す。
その後、ハンク・ミッチェルによってレディコングが発見され、エイミー・フランクリンによって、レディコングが実は妊娠していることが明らかになって、その後でレディコングを守るために姿を現すも、ネヴィット中佐率いる陸戦部隊に狙われ、執拗な追撃を受ける。
やがてレディコングを救うためにネヴィットの陸戦部隊と戦い、全滅させるものの力尽きて絶命する。だが、レディコングとの愛の結晶であるリトルコングが産まれて育っていく。
ピーター・ジャクソンの監督映画『キング・コング』(2005年)に登場。
本作品のコングはアンディ・サーキスの演技を用いたモーションキャプチャで表現された。
髑髏島の古代文明を築いた古代人たちがユーラシア大陸から導入したギガントピテクスの進化系であり、体長7.5m、体重3.6tの巨体を誇る。種族自体は髑髏島での過酷な生存競争に敗れ死に絶えており、劇中に登場するコングが最後の生き残りとなっている。そのため攻撃的な気難しい性格となっており、後に髑髏島に住み着いた島民たちの捧げる生贄も容赦なく惨殺していた。
過去作と異なり、直立二足歩行はせずオリジナル版と同様に通常のゴリラと同様に腕を付いて四足歩行を主にし、習性も本物のゴリラと同様に再現された。食性は当初の設定では恐竜を捕食する肉食性として描かれたが、演技のために独自にゴリラを研究したサーキスの反対もあり、通常のゴリラと同様に竹を食べる草食動物として描かれた。
オリジナル版と同様に原住民たちに生贄として捧げられたアンを攫うも、同じく孤独を抱えることからお互い徐々に心惹かれていくようになる。そして彼女を守ろうと襲いかかる肉食恐竜や翼竜をも次々と倒していくが、デナムによって捕らえられニューヨークで披露された際は、罪悪感からショーへの参加を拒んだアンの代役として登場した女性に怒りを爆発させ脱走、彼女を探しニューヨークを暴れ回った。騒ぎを聞きつけたアンとの再会に歓喜し、ようやく感情を宥める。互いに心を通じ合わせるものの、軍の攻撃を受けてエンパイア・ステート・ビルへと追い詰められ、空軍の戦闘機6機との死闘の末に3機を撃墜するも、力尽きアンに看取られながら墜落死した。
怪獣映画を中心とした作品群モンスター・ヴァース(2014年 - )の第2作『キングコング:髑髏島の巨神』(2017年)と第4作『ゴジラvsコング』(2021年)にて登場。第3作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019年)では直接登場はしないが、その存在は語られている。
第2作で監督を務めたジョーダン・ヴォート=ロバーツ曰く、後のゴジラとの対決や「神」としての威厳を表現するため、既に体長31.6メートル・体重158トンに達していたがこれでもまだ成長途中であり、51年後を描いた第4作では身長106メートルにまで達している。
ゴリラよりも猿人に近い直立二足歩行の姿で描かれているが、走る時にはゴリラのようにナックルウォークの体勢になる。公式設定では雑食性とされており、劇中ではリバー・デビルやワーバット、マグロを食べていた。
髑髏島の生態系の頂点に君臨するが、種族としては同じく頂点捕食者として君臨するスカル・クローラーとの生存競争に敗れており、種族最後の生き残り。両親も生まれてすぐにスカル・クローラーに殺されており、ゆえにスカル・クローラーなど島の調和を乱すものには容赦なく攻撃するが、基本的には弱者を労わる博愛精神の強い温厚な性格であり、島民のイーウィス族からは守護神として崇められている。
また、歴代のキングコングの中でも特に高い知能を持ち合わせており、道具の加工やアメリカ手話を理解して自分も行っている。
主にCGアニメーションで作られたが、一部はピーター・ジャクソン版と同じくモーションキャプチャで表現され、テリー・ノタリーが演じた。
1973年、アメリカ陸軍第三強襲ヘリコプター部隊「スカイデビルズ」の護衛を受けて髑髏島に飛来した特務研究機関モナークとランドサットが地質調査の名目で投下したサイズミック爆弾[注釈 14]に激怒して襲来し、同隊の全機を撃墜する。
その後は地表に出て狩りをしていたスカル・クローラーの掃討を行ったり、撃墜したヘリの下敷きになっていたスケル・バッファローを助けたりしていたが、その中で本作品のヒロインであるメイソン・ウィーバーと心を通わせることになる。
やがて、復讐を目論む「スカイデビルズ」隊長のプレストン・パッカードの罠にはまって火攻めに遭い、弱って倒れ込んで時限爆弾で爆殺されそうになる。それを阻止しようと現れたウィーバーたちの説得も受け、パッカード以外の兵士たちは説き伏せられたが、騒動の余波でスカル・クローラーの大型個体が出現する。皆が撤退するものの一人残って自身を抹殺しようとしたパッカードを葬った後、苦戦しつつも調査隊の加勢もあって形勢を立て直し、スカル・クローラーの大型個体に勝利する。すべてが終わった後には、髑髏島を去る調査隊に「二度と自分の縄張りに近づくな」との警告を込めてドラミングを行い、雄叫びを上げた。
劇中では直接登場はしないが、エンドクレジットでのシーンで太古にゴジラと対戦していたことを示す壁画が登場している。
なお、後日譚となる2021年を描いたグラフィックノベル『キングダム・コング』 (Kingdom Kong)[80]にて、髑髏島はキングギドラ復活の影響により、異常気象と巨大生物・カマソッソの襲来の大被害を受け、イーウィス族も壊滅的になってしまうが、その際に次作で心を交わすジアを救出したことになっている。
髑髏島の生態系が崩壊したために、モナークが島内に設置した第236前哨基地にて収容・観察されていたものの、成長したことで1973年に目撃された際よりもさらに強くなり[81]、巨体を持て余すようになり、モナークもその扱いに手を焼いていた。しかし、ギドラの起こした嵐が島を襲撃したことによって滅んだイーウィス族の最後の生き残りであり、自身を象った偶像を持ち続ける聾唖の少女・ジアにだけは心を通わせている[81]。
ゴジラが暴れる原因究明と、それに対抗出来る力はコングだけという理由から、モナークとエイペックス・サイバネティクス社の手引きにより南極の地下空洞の水先案内役を押し付けられる。身体を船舶の強力なアンカーチェーンで拘束され、鎮静剤も打たれつつ、海から魚群を手ですくって捕食しながら海輸される。しかし、タスマン海にさしかかった時に追って来たゴジラと遭遇。航空母艦上の一戦では徒手空拳でゴジラに強烈な一撃を食らわせるも、ゴジラの放射熱線に苦戦を強いられ、さらに海中では半水生でもあるゴジラに主導権を取られて翻弄される。溺死寸前の窮地に陥ったところを、モナークの援護の爆雷攻撃によってゴジラの拘束から逃れ、ネイサンの判断で輸送隊が動力を切ったことで、どうにかゴジラをやり過ごすことに成功する。その後は海上輸送は困難だったことから、南極の地底空洞入口にはヘリで釣り下げられて空輸される。
到着当初は拒んでいたが、ジアの説得で内部に入り、そこからエイペックスの探査艇ヒーヴを導いて空洞に入る。途中でワーバット二体の攻撃を受けるも、一体を撃破、もう一体に身体を巻き付かされて苦戦するものの、ヒーヴからの援護で撃退した後、首を千切った後にその血を呑んでいる。そして地底空洞中心の巨大な山に到着すると、かつて太古の先祖たちが山の内部にある地底世界に築き上げた宮殿に入り、専用武器の斧と自らを身体を降ろす玉座型の巨岩を発見、故郷への帰還に歓喜する。
そこへ香港から空洞に向けて熱線を放ったゴジラの攻撃を受ける。ジア達を見棄て、自分を攻撃して逃走を図るマイア・シモンズの乗ったヒーヴを捕まえて握りつぶした後、地上へと舞い戻って再度ゴジラに立ち向かう。二戦目では斧を振るってゴジラの熱線をガードしながら、身の軽さで熱線攻撃をかわし、今度は互角に戦いに持ち込んだ。放射熱線を防ぎつつ活性化させた斧の一撃によりゴジラを昏倒させ一矢報いることに成功するが、決定打にならなかった。ゴジラが程なくして起き上がって始まった三戦目では当初背後からの強襲に成功するものの、斧が先の戦いで吹き飛び手元から離れてしまっており、やがてゴジラの噛みつきからの振り回しによって左肩を脱臼したことによってゴジラの猛攻をふせぎきれなくなってしまった。ゴジラの牙と爪により無数の傷を受け、さらに止めの踏みつけを胸部に受けて敗北、心肺停止寸前にまで追い込まれる。
だが、エイペックス社がギドラの死骸を用いて開発したメカゴジラの攻撃でゴジラが劣勢になった時、ネイサンがヒーヴを自爆させた電気ショックによって復活。ジアから「ゴジラは敵じゃない、敵はメカゴジラ」と諭され、自ら左肩の脱臼を治した後にゴジラと共にメカゴジラに立ち向かう。再度手にした斧にゴジラからの熱線を受け、そのエネルギーが溜まった刃でメカゴジラの両腕と片脚を切断。さらに首への一撃の後、両腕で首を引きちぎって撃破。結果として髑髏島を滅ぼした遠因であるギドラへの復讐を果たした。
その後は再びゴジラと睨み合うが、共闘のよしみで武器の斧を収め、それを見たゴジラも戦うこと無く南シナ海へと帰っている。自身も地下空洞へと帰還した後は空洞内に建設されたモナークの監視ステーションで、ジアと共に平和に過ごすようになる。
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