ウィラメット川の流路
アメリカ合衆国オレゴン州を流れるウィラメット川の流路の解説 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
本稿ではウィラメット川(英語: Willamette River)の流路について解説する。ウィラメット川はアメリカ合衆国オレゴン州内を流れる、全長301キロメートル (187 mi)におよぶコロンビア川の支流である。ユージーンとスプリングフィールドからなる双子都市の南東から南へと広がる山地に、ウィラメット川上流域で合流する支流は源頭を有する。本流はスプリングフィールド近郊のミドル・フォーク・ウィラメット川(英語版)とコースト・フォーク・ウィラメット川(英語版)との合流点から始まり、北へ向かってコロンビア川との合流点まで蛇行していく。流路が北方向から大きく向きを変える場所が2か所あり、まずニューバーグ付近で大きく東へ曲がり、そこから約29キロメートル (18 mi)流下した地点で再び北向きに戻る。合流点付近で川は2つの流路に分かれ、ソーヴィー島(英語版)の周りを流れ下る。ウィラメット川本流は、コロンビア川の太平洋へ流れ出る河口から162.5キロメートル (101 mi)の地点で合流する。より川幅の狭いマルトノマ川(英語版)は、その下流23.3キロメートル (14.5 mi)のコロンビア郡のセントヘレンズの傍でコロンビア川に合流する。
ウィラメット川 | |
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ウィラメット川の地図。その流域と主な支流、主要都市を記載。 | |
名前の由来 | ネイティブ・アメリカン、クラカマス族(英語版)の村名[1] |
所在 | |
Country | アメリカ合衆国 |
State | オレゴン州 |
特性 | |
水源 | ミドル・フォーク・ウィラメット川(英語版)とコースト・フォーク・ウィラメット川(英語版)の合流点 |
• 所在地 | オレゴン州レーン郡ユージーン近郊 |
• 座標 | 北緯44度01分23秒 西経123度01分25秒[2] |
• 標高 | 133.5 m (438 ft)[2] |
河口・合流先 | コロンビア川 |
• 所在地 | オレゴン州マルトノマ郡ポートランド |
• 座標 | 北緯45度39分10秒 西経122度45分53秒[2] |
• 標高 | 3.0 m (10 ft)[2] |
延長 | 301 km (187 mi)[3] |
流域面積 | 29,000 km2 (11,100 sq mi)[4] |
流量 | |
• 観測地点 | ポートランド、モリソン橋(合流点から20.6キロメートル (12.8 mi)地点 )[5] |
• 平均 | 960 m3/s (33,800 cu ft/s)[5] |
流域 |
ウィラメット川の本流沿いに位置する都市としては、レーン郡のスプリングフィールドとユージーン、リン郡のハリスバーグ(英語版)、ベントン郡のコーバリス、リン郡とベントン郡にまたがるオールバニ、ポーク郡のインディペンデンス、マリオン郡とポーク郡にまたがるセイラム、マリオン郡のカイザー、ヤムヒル郡のニューバーグ、クラカマス郡に属するオレゴン・シティとウェスト・リン、ミルウォーキー、レイク・オスウィーゴ(後者の2都市は一部がマルトノマ郡にかかる)、マルトノマ郡のポートランド等が挙げられる(ポートランドの一部はワシントン郡に含まれるが、同郡はウィラメット川の河辺に位置しない)。主要な支流としてはマッケンジー川(英語版)やロングトム川(英語版)、マリーズ川(英語版)、カラプーア川(英語版)、サンティアム川(英語版)、ルキアミュート川(英語版)、ヤムヒル川(英語版)、モララ川(英語版)、テュアラティン川(英語版)、クラカマス川(英語版)などが存在する[6]。
標高134メートル (438 ft)の起点から終点までの高度差は130メートル (428 ft)あり、川は 1 キロメートル当たり 0.43 メートルの割合で下っていく。起点からオールバニまでの勾配は、オールバニからオレゴン・シティ間よりもわずかに急である。オレゴン・シティの位置にあるウィラメット滝で、川は約12メートル (40 ft)流れ落ちる。ここより下流では勾配は極めて緩やかとなり、コロンビア川を通じて太平洋からの潮汐の影響を受ける。ウィラメット川本流の川幅はおおむね100 - 200メートル (330 - 660 ft)を維持する。