アルカロイド
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「アルカノイド」とは異なります。 |
アルカロイド(英: alkaloid)とは、窒素原子を含み、ほとんどの場合塩基性を示す天然由来の有機化合物の総称である。一部のアルカロイドには中性[2]や弱酸性[3]を示すものもある。また、似た構造を有する一部の合成化合物もアルカロイドと呼ばれる[4]。アルカロイドは、炭素、水素、窒素の他酸素や硫黄、その他稀に塩素、臭素、リンといった元素を含む[5]。
アルカロイドは、微生物、真菌、植物、両生類などの動物を含む非常に様々な生物によって生産され、天然物(二次代謝産物とも呼ばれる)の中の一群を成している。多くのアルカロイドは酸塩基抽出によって粗抽出物から精製できる。多くのアルカロイドは他の生物に対して有毒である。しばしば薬理作用を示し、医薬や娯楽のための麻薬としてや、幻覚儀式において使用される。
現在、近似種を含め約数千種があるといわれている。古くからアルカロイドは抽出されてきたが、近代的な研究の元祖は、ドイツの薬剤師ゼルチュネルが1804年(1805年という記述もある)にアヘンから分離抽出したモルフィン、つまりモルヒネであるとされている。
アルカロイドとその他の窒素を含む天然化合物との境界は明確ではない[6]。アミノ酸、ペプチド、タンパク質、ヌクレオチド、核酸、アミン、抗生物質のような化合物は通常アルカロイドとは呼ばれない[2]。環外の位置に窒素を含む天然化合物(メスカリン、セロトニン、ドパミン等)は、通常アルカロイドよりもアミンと呼ばれる[7]。しかし、一部の研究者はアルカロイドをアミンの特別な場合であると考えている[8][9][10]。