アウストロバイレヤ目
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アウストロバイレヤ目(アウストロバイレヤもく)(アウストロべイレヤ目、アウストロべイレア目、学名: Austrobaileyales)は被子植物の目の1つである。常緑性または落葉性の木本であり、直立またはつる性となる。精油細胞をもち、芳香を放つものが多い。不特定多数の花要素がらせん状についた花をつける(図1a)。北米南東部、東アジアから東南アジア、メラネシア、オーストラリア東部に分布し、5属約90種が知られている。マツブサ科のトウシキミ(八角、スターアニス)やチョウセンゴミシは飲食用や生薬とされ、また日本ではシキミが仏事に広く用いられている。
概要 アウストロバイレヤ目, 分類 ...
アウストロバイレヤ目 | |||||||||
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分類 | |||||||||
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学名 | |||||||||
Austrobaileyales Takht. ex Reveal (1992)[1][2] | |||||||||
シノニム | |||||||||
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和名 | |||||||||
アウストロバイレヤ目[3]、アウストロべイレヤ目[4][5]、アウストロべイレア目[6] | |||||||||
科 | |||||||||
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マツブサ科(シキミ科 Illiciaceae を含む)、トリメニア科(Trimeniaceae)、アウストロバイレヤ科(Austrobaileyaceae)の3科を含み、これらの頭文字から「ITA群」ともよばれる[7]。アウストロバイレヤ目と同じ範囲の分類群に対して、シキミ目の名を用いている例もある[8]。
アウストロバイレヤ目は被子植物の中の初期分岐群の1つであり、現生種の中ではアンボレラ目(Amborellales)、スイレン目(Nymphaeales)に次いで3番目に他と分かれたグループであると考えられている。アウストロバイレヤ目を含むこの3目が被子植物の最初期分岐群であることは高い確度で示されており[9]、それぞれの頭文字から「ANAグレード (ANA grade)」とよばれ[10] (grade は段階群、側系統群のこと)、また前述の「ITA」を用いて「