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九州旅客鉄道が運行している特別急行列車 ウィキペディアから
かもめは、九州旅客鉄道(JR九州)が武雄温泉駅・新大村駅 - 長崎駅間を西九州新幹線経由で運行している特別急行列車である。
かもめ | |
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西九州新幹線「かもめ」 (2023年1月 新大村駅) | |
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 特別急行列車(新幹線) |
現況 | 運行中 |
地域 | 佐賀県・長崎県 |
前身 | 特急「かもめ」 |
運行開始 | 2022年9月23日 |
運営者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
路線 | |
起点 | 武雄温泉駅・新大村駅 |
終点 | 長崎駅 |
営業距離 | 69.6 km (43.2 mi)(武雄温泉 - 長崎間) |
平均所要時間 | 約30分 |
運行間隔 | 1 - 3本/時間 |
列車番号 | 2000G+号数 |
使用路線 | 西九州新幹線 |
車内サービス | |
クラス | 普通車 |
身障者対応 | 3号車 |
技術 | |
車両 | N700S系電車(熊本総合車両所大村車両管理室) |
軌間 | 1,435 mm |
電化 | 交流25,000 V・60 Hz |
最高速度 | 260 km/h (160 mph) |
備考 | |
原則として武雄温泉駅で特急「リレーかもめ」と対面接続 |
本項では福岡県と佐賀県を結ぶ在来線特急のうち、武雄温泉駅発着で運行されている「リレーかもめ」、佐賀駅・肥前鹿島駅発着で運行されている「かささぎ」、その他長崎本線における優等列車の沿革についても記述する。
特急「かもめ」は、1976年7月1日に長崎本線と佐世保線全線の電化により、それまで小倉駅・博多駅 - 長崎駅間で運行していた急行「出島」の一部を特急に格上げする形で、7往復で運行を開始した。その後、博多駅 - 長崎駅間は、最大で26往復の運行となった。
2022年9月23日のダイヤ改正において、西九州新幹線の武雄温泉駅 - 長崎駅間が開業し、「かもめ」の列車名は新幹線に移行。武雄温泉駅から博多方面へ向かう既存の在来線特急については「リレーかもめ」の列車名で運転され、武雄温泉駅における同一ホームでの対面乗り換えで接続する形となった[1][注 1]。この2列車は事実上の同一列車として扱い、直通ではないが長崎発は「かもめ博多行き」とし、博多発は「リレーかもめ長崎行き」として運行する。接続先列車とは号数も統一させている。ただし「リレーかもめ」の本数は新幹線「かもめ」の本数より少なく、この分については特急「みどり」を「みどり(リレーかもめ)」として接続列車と扱うことで対応している。また、福岡県と佐賀県を結ぶ特急のうち、佐賀駅・肥前鹿島駅発着の列車には「かささぎ」の名称が与えられた[2]。
2022年9月23日時点の状況[3]を示す。
定期列車は武雄温泉駅 - 長崎駅間で22往復が設定されているほか、朝に下り2本・夜に上り1本が新大村駅 - 長崎駅間で運転される。号数は、100番台を独自に付番している新大村駅発着列車を除き、「リレーかもめ」および「みどり(リレーかもめ)」に合わせられている。
各駅停車を主体とするが、約半数の列車が嬉野温泉駅を通過する。また、朝夕には同駅に加え新大村駅も通過となる便が存在する。
列車名 | 在来線特急リレーかもめ | 新幹線かもめ | 備考 | |||||||||||||||||||||||
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号数 | 種別色 | 下り本数 | 上り本数 | 門司港駅 | 門司駅 | 小倉駅 | 戸畑駅 | 八幡駅 | 黒崎駅 | 折尾駅 | 赤間駅 | 東郷駅 | 福間駅 | 博多駅 | 二日市駅 | 鳥栖駅 | 新鳥栖駅 | 佐賀駅 | 江北駅 | 武雄温泉駅 | 嬉野温泉駅 | 新大村駅 | 諫早駅 | 長崎駅 | ||
1-64号 | 黄色(■) | 3 | 2 | ● | - | ● | ● | ● | - | ● | - | - | ● | ● | ||||||||||||
2 | 0 | ● | → | ● | ● | ● | ● | ● | → | → | ● | ● | 41号, 53号 | |||||||||||||
赤色(■) | 1 | 0 | ● | → | ● | ● | ● | → | ● | → | ● | ● | ● | 25号 | ||||||||||||
0 | 2 | ● | ● | ● | ● | ● | ← | ● | ← | ● | ● | ● | 54号, 58号 | |||||||||||||
3 | 4 | ● | - | ● | ● | ● | ● | ● | - | ● | ● | ● | ||||||||||||||
1 | 1 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - | ● | ● | ● | 1号, 64号 | |||||||||||||
青色(■) | 1 | 0 | ● | ● | ● | ● | → | ● | ● | ● | → | ● | ● | → | ● | ● | ● | → | ● | ● | ● | ● | ● | 9号 | ||
0 | 1 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 66号 | |||
0 | 2 | ● | ← | ● | ● | ● | ← | ● | ● | ● | ● | ● | 14号, 38号 | |||||||||||||
1 | 0 | ● | ● | ● | ● | ● | → | ● | ● | ● | ● | ● | 5号 | |||||||||||||
5 | 6 | ● | - | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 上り2号は「みどり(リレーかもめ)」 | |||||||||||||
5 | 4 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 下り3号以外は「みどり(リレーかもめ)」 | |||||||||||||
101-103号 | 2 | 1 | ● | ● | ● |
熊本総合車両所大村車両管理室所属のN700S系6両編成が充当される。長崎方先頭車が1号車で、全車普通車。車椅子対応座席は3号車に設置されている。
リレーかもめ かささぎ | |
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787系「リレーかもめ」(2023年1月 北方駅) | |
概要 | |
国 | 日本 |
種類 | 特別急行列車 |
現況 | 運行中 |
地域 | 福岡県・佐賀県 |
前身 | 特急「かもめ」 |
運行開始 | 2022年9月23日 |
運営者 | 九州旅客鉄道(JR九州) |
路線 | |
起点 | 門司港駅・小倉駅・博多駅 |
終点 |
リレーかもめ:武雄温泉駅 かささぎ:佐賀駅・肥前鹿島駅 |
営業距離 |
160.1 km (99.5 mi)(門司港 - 武雄温泉間) 161.4 km (100.3 mi)(門司港 - 肥前鹿島間) |
列車番号 |
リレーかもめ:号数+2000H かささぎ:号数+900M(肥前鹿島駅発着)・号数+870M(佐賀駅発着) |
使用路線 | 鹿児島本線・長崎本線・佐世保線 |
車内サービス | |
クラス | DXグリーン・グリーン車・普通車 |
技術 | |
車両 |
783系電車 787系電車 885系電車(いずれも南福岡車両区) |
軌間 | 1,067 mm |
電化 | 交流20,000 V・60 Hz |
線路所有者 |
九州旅客鉄道(下記以外の区間) 佐賀・長崎鉄道管理センター(江北 - 肥前鹿島間) |
備考 | |
「かささぎ」上り1本は博多駅 - 吉塚駅間に普通列車として直通 |
2022年9月23日時点の状況[4]を示す。
「リレーかもめ」は武雄温泉駅を終点として下り18本・上り16本、「かささぎ」は佐賀駅または肥前鹿島駅を終点として下り8本・上り9本が設定されている。どちらも起点は博多駅を基本とするが、「リレーかもめ」では門司港駅発着が1往復、「かささぎ」では門司港駅・小倉駅発着が下りで1本ずつ存在する。また博多駅行きの「かささぎ」上り1本は、博多駅到着後に吉塚駅まで無愛称の普通列車として直通する。
門司港駅 - 門司駅 - 小倉駅 - 戸畑駅 -(八幡駅)- 黒崎駅 - 折尾駅 - 赤間駅 -(東郷駅)-(福間駅)-(香椎駅)- 博多駅 -(二日市駅)- 鳥栖駅 - 新鳥栖駅 - 佐賀駅 -(江北駅)- 武雄温泉駅 / 肥前鹿島駅
リレーかもめ かささぎ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
← 武雄温泉・肥前鹿島・佐賀 博多・小倉・門司港 →
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787系
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885系
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783系
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南福岡車両区に所属する787系電車・885系電車が充当されているほか、「かささぎ」では1本のみ783系電車も使用されている。「かもめ」時代には、485系電車も使用されていた。
787系は、「リレーかもめ」「かささぎ」とも大半の列車で使用され、4人用グリーン個室とDXグリーン席を連結している。ボックスシートは「リレーかもめ」では指定席、「かささぎ」では自由席として営業している。「リレーかもめ」は8両編成、「かささぎ」は6両または8両編成で運転されている[6]。
1994年3月1日のダイヤ改正で、9両編成が「かもめ」5往復に投入され、ビュッフェも営業した(のちに7両に減車)。1996年3月16日のダイヤ改正によって、単独運行「かもめ」が783系に統一され、一度撤退した。2001年3月3日からは、「有明」用の4両編成が博多駅 - 肥前山口駅間の「かもめ」1往復に充当されたが、これも同年10月5日に撤退した。その後、2011年3月12日のダイヤ改正で、「リレーつばめ」「有明」用の7両編成から付随車1両を抜いた6両編成が「かもめ」に充当され、9年半ぶりに定期運用に復帰した。
885系は、2000年3月11日の車両投入時より「かもめ」に使用されており、西九州新幹線開業後も「リレーかもめ」「かささぎ」両列車で用いられている[6]。当初は黄帯の「白いかもめ」編成(1次車)のみ運用されていたが、2次車である青帯の「白いソニック」編成が5両から6両に増結されてからは同編成も使用された。現在は1次車と2次車は共通運用となっている。
783系は「かささぎ102号」のみの運用で、「みどり」編成と「ハウステンボス」編成を連結した8両編成で運行されている[6]。各車両とも中央の乗降口を境に肥前鹿島寄りのA室と博多寄りのB室に分かれており、駅や車内でもそのように案内されている。
1989年の投入当初は、先頭車の帯色を青と赤で塗り分けた専用編成(7両編成。繁忙期は9両編成)が「かもめ」で使用されていた。1990年3月から1994年7月まで、車両愛称の「ハイパーサルーン」にちなみ列車名も「ハイパーかもめ」となっていた。運転開始時よりカフェテリアの営業も行っていたが、1992年に営業を終了している。1996年に単独運行の「かもめ」は783系6両編成(繁忙期は一部8両編成)に統一されたが、2000年3月11日に885系が投入されると、783系は「みどり」併結列車での運用がほとんどとなり、編成も4両編成となった。その後、多客期の5両編成運行が2006年9月以降常態化し、2007年3月18日のダイヤ改正で正式に5両編成に増車された。2011年3月12日のダイヤ改正で「みどり」との併結運行が終了し、編成も再び4両となった。2016年3月26日のダイヤ改正では1往復が再び5両編成に変更され、2017年3月4日のダイヤ改正では「みどり」編成と「ハウステンボス」編成を連結した8両での運行となった。2020年3月14日ダイヤ改正で「みどり」用4両編成のみでの運転に変更された。
485系は、1976年から2000年まで「かもめ」で使用されていた。1990年以降、外装を赤一色にするなどのリニューアルが施工され、「かもめ」用の車両に関しては「KAMOME EXPRESS」のロゴが描かれていた。しかし「KAMOME EXPRESS」車両は1996年に全廃され、その後は2000年の485系撤退まで「にちりん」などと共通の「RED EXPRESS」車両で運行された。
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かもめ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
← 長崎・早岐 佐世保/京都 →
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「かもめ」「みどり」 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
← 長崎・早岐 佐世保/博多・小倉 →
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かもめ・みどり・ハウステンボス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
← 長崎・早岐・ハウステンボス 佐世保/博多 →
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(五十音順)
1976年3月1日、従来無名であった門司港駅 - 長崎駅・佐世保駅間を佐世保線・大村線経由で運行する寝台車連結の夜行普通列車に「ながさき」の愛称が与えられた。
これは、座席指定席・寝台車を連結した普通列車を旧国鉄の座席指定オンラインシステム「マルス」へ収容するための、全国的な措置である。同時に、従前は運行地域のみの発券であった夜行普通列車の寝台券の販売も、全国へ拡充されることとなった。
この経路の夜行普通列車の歴史は古く、長崎本線のルートがそれまでの早岐駅・大村駅ルートから現在の肥前鹿島駅ルートになった1934年12月の段階で、既に門司駅[注 17] - 長崎港駅[注 18]と同じ経路を通る列車として設定されていた。
「ながさき」は1984年2月1日をもって廃止されたが、36年後の2020年にYouTuberのスーツの申し入れにより、9月12日から13日にかけて門司港駅 - 長崎駅間を1往復、団体臨時列車として復活運行した。車両はキハ66系気動車2両編成が充当され、長崎→門司港の復路は夜行「ながさき」のダイヤに沿って運行された[34]。
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