雑賀崎
和歌山市にある岬 ウィキペディアから
和歌山市にある岬 ウィキペディアから
雑賀崎(さいかざき)は、和歌山県和歌山市にある岬。瀬戸内海国立公園の指定特別地域。雑賀崎漁港周囲の丘陵部に家々が建ち並ぶ風景から「日本のアマルフィ」とも呼ばれる[1]。
和歌山市南西部に位置する海岸和歌浦の一部で奥和歌浦(おくわかうら)とも呼ばれる。1933年(昭和8年)からは和歌山市の大字名となる。
万葉集に「雑賀の浦」として歌われた景勝地[2]。室町時代になると網漁業のために漁師が多く居住するようになった[2]。
戦国時代は雑賀孫市を頭領とする雑賀党の本拠と伝わる地で、雑賀崎城があったとされる。海上交通の要衝紀伊水道に面しており、県の天然記念物で「鷹の巣」[3]と呼ばれる断崖に建つ雑賀埼灯台からは友ヶ島から淡路島、四国まで一望できる。江戸時代には紀伊水道の要所として、リアス式海岸を構成する岬の「番所の鼻」と「トンガの鼻」に紀州藩の台場が置かれていた[2]。
「新日本観光地百選(1950年)」で海岸の部第1位にも選ばれた古代からの景勝地である和歌浦は、1960年代後半から始まった「開発」という名の環境破壊によってその景勝海岸の大半を失った。当岬は和歌浦に残された唯一の自然海岸景勝地である。
2023年、和歌山市は高台にあり長年放置されていた元旅館の解体に着手した[4]。
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