スカウス
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スカウス(英: Scouse、[skaʊs])は、イングランド北西部のカウンティ(州)マージーサイドに由来する英語の訛り・方言である。公式にはリヴァプール英語[2]またはマージーサイド英語[3][4][5]と呼ばれる。スカウスの訛り(アクセント)は非常に特徴的で、近隣の地域の訛りとの共通点はほとんどない[6]。1950年代までは主にリヴァプールに限定されていたが、スラムの撤去(英語版)によりリヴァプールからマージーサイドの新しく開発された周辺地域への移入が始まった。ザ・ドックス(英語版)(リヴァプールの港)で働いていた船乗りなどが食べていたシチュー、スカウスにちなんで名づけられた。
スカウス リヴァプール英語 / マージーサイド英語 | |
---|---|
話される国 | リヴァプール |
言語系統 |
インド・ヨーロッパ語族
|
初期形式 | |
言語コード | |
ISO 639-3 | — |
Glottolog | なし |
テンプレートを表示 |
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1950年代から続くリバプールの発展により、ランコーン(英語版)やウィドネス(英語版)の町といった近隣の地域にも訛りが広がっている[7]。スカウスの中には様々な違いがあることが指摘されており、市の中心部と北部地域の速い訛りは一般的に「きつい」「砂っぽい」と表現され[8]、南部郊外の遅い訛りは「柔らかい」「暗い」と表現されている[9]。人気のある地元のことわざも、歴史的なランカシャー方言(英語版)からの逸脱や[7]、より広い地域での訛りの影響力の増大を示している[6][10][11][12][13]。リバプール出身者や住民は正式にはリバプール人(Liverpudlian)と呼ばれるが、スカウサー(Scouser)と呼ばれることのほうが多い[14]。
リヴァプール北部の訛りは主流のメディアで取り上げられ、ハリー・エンフィールド&チャムズ(英語版)やそのザ・スカウサーズ(英語版)の寸劇といったコメディ番組ではあざ笑われるだけであることが多い。リヴァプール訛りはイギリスで最も人気のない訛りの一つである[15](リヴァプール訛りよりも人気がないのは大抵バーミンガム訛り(英語版)だけである)[16]。逆に、ニューカッスル訛り(英語版)と並んで最も親しみやすいイギリスの訛りの1つと評価されている[17]。スカウスの北部の変種は、部外者がビートルズのような南リヴァプール訛りがもはや存在しないと勘違いするほどリヴァプールの代名詞となっており、南部郊外出身者が自身をリヴァプール出身ではないと疑う人に遭遇することも珍しくない[18]。