キリストの降誕 (デスコ・ダ・パルト)
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『キリストの降誕』(キリストのこうたん、伊:Natività)は、一般に『ベルリンのトンド』としても知られ、イタリアのルネサンス期の巨匠、マサッチオによって1427年から1428年に描かれた「デスコ・ダ・パルト (desco da parto)」、または「誕生トレイ」である。 マサッチオがローマに赴く前のフィレンツェでの最後の時期の作品である [1]。ただし、この作品はマサッチオの工房によるものであると、最近の多くの学者によって見なされている。一部の美術史家は、ルネサンスの最初のトンド(円形作品)であると考えている。直径56cmの作品で、表側にイエス・キリストの降誕の場面、裏側に小さな犬と遊ぶ幼い子供が描かれている。作品はベルリン絵画館に所蔵されている。
概要 作者, 製作年 ...
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イエスの誕生と聖母の誕生は、宗教芸術では非常に一般的な場面であり、同時代の設定や衣装を使用することがよくあったが、実際の同時代の出産の描写は非常にまれであった[2]。マサッチオがブルネレスキの古典主義的建築の知識を持っていて、それを賛同していたことが画面の建築的遠近法に見てとれる[1]。